「JRECOフロン対策格付け」を公表、Aランク企業は東ソーや三洋化成などの49社:脱炭素
日本冷媒・環境保全機構は、東証プライム上場1840社を対象とした「第2回JRECOフロン対策格付け」を公表した。最も評価の高いAランクには、東ソー、三洋化成などの49社がランクインした。
日本冷媒・環境保全機構(JRECO)は2023年2月15日、東証プライム上場の1840社を対象とした「第2回JRECOフロン対策格付け」を発表した。最も評価の高いAランクには東ソー、三洋化成、住友理工などの49社が、Bランクには旭化成、信越化学、昭和電工など85社がランクインしている。
ランクはA〜Fの5種類あり、最高評価のAには、算定漏えい量や定期、簡易点検状況などを適切に記載している企業が選ばれる。今回は、有効回答が得られた1745社の3%となる49社がAランクとなった。
法令順守の記載内容に一部不足があるBランクは85社で全体の5%、順守の旨だけを記載したCランクは89社で5%、特定フロンの記載のみや法を正確に理解していないEランクは16社で1%となった。最も評価の低いFランクは、環境関連の記載が全くないかあるいは法への理解度がない企業で、全体の82%を占める1506社という結果だった。
2022年度に実施した調査結果と比較すると、Aランクは16社から49社へ、Bランクは37社から85社へと大幅に増加した。ただし、依然としてFランクは全体の約8割を占めており、フロン対策への関心はまだまだ高める必要があるとする。なお、比較的フロン対策や法令順守の対応についての記載企業が多い業種は製造業で、中でも食料品や化学、医薬品、電気ガス、石油関連、倉庫および運輸関連が挙げられる。
「JRECOフロン対策格付け」は、JRECOが各企業の統合報告書やCSRレポートなどを精査し、フロン排出抑制法の状況を独自に調査し、判定したもの。JRECOでは、オゾン層の保護と地球環境保全のため、今後もフロン排出抑制法の順守と理解を促進していくとしている。
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