ローカル5GとAI搭載のロボットを用いた医療インシデント削減の実証実験:医療機器ニュース
群馬大学、NTT東日本、ユヤマ、ウルシステムズ、PHCは、群馬大学医学部附属病院にローカル5G環境を構築し、自立走行型ロボットを用いて薬剤の取り扱いにおける医療インシデント削減を目指した実証実験を実施する。
群馬大学は2023年1月20日、NTT東日本、ユヤマ、ウルシステムズ、PHCと共同で、群馬大学医学部附属病院にローカル5G環境を構築し、自立走行型ロボットを用いて薬剤の取り扱いにおける医療インシデント削減を目指した実証実験を実施すると発表した。実証期間は、同年1月30日〜3月17日を予定する。
今回の実験では、AI(人工知能)と薬剤自動認識装置を搭載した自立走行型ロボットを用いて、患者持参薬の確認や処方薬の配薬、服薬確認を実証する。医療現場は人や特殊機器が多数行き交い、遮蔽(しゃへい)物も多く、電波干渉の可能性が高いため、最新ローカル5Gである分散アンテナ技術を採用して対応する。
また、ロボットの安定制御や薬物鑑別などのために、2台のカメラをロボットに搭載。照明角度や露光時間を変えた複数の撮影画像を、リアルタイムで解析サーバに伝送してAIを用いて解析する。
さらに、病院とかかりつけ薬局の情報連携や薬局における患者情報、服薬確認など、病院内のDX(デジタルトランスフォーメーション)化だけでなく、地域における薬剤トレーサビリティーの仕組みの構築も目的としている。
群馬大学は、実証環境の提供および課題実証の統括、推進を、NTT東日本は、プロジェクト全体の統括、推進とローカル5Gシステム環境構築、技術実証の推進、ローカル5Gの免許申請を担当する。
ユヤマは薬剤識別システムの提供を、ウルシステムズはAI画像認識ソリューションの開発および提供を行う。PHCは、薬局向け院内カルテの参照およびトレーシングレポート送信システムの提供、病院と院外薬局との情報連携を担当する。
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