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MEMSデバイス世界市場規模、2025年には2兆360億円へ組み込み開発ニュース

矢野経済研究所は、MEMS技術やMEMSデバイスの世界市場に関する調査結果を発表した。MEMSデバイス世界市場規模は、2025年に2兆360億円に達すると予測している。

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 矢野経済研究所は2023年1月17日、MEMS技術やMEMSデバイスの世界市場に関する調査結果を発表した。MEMSデバイスの世界市場規模は、2020〜2025年の年平均成長率が10.2%となり、2025年の市場規模は2兆360億円に達すると予測している。

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MEMSデバイス世界市場規模の推移、予測[クリックで拡大] 出所:矢野経済研究所

 同調査では、材料別、微細加工技術別、デバイス分類別、システム(需要分野)別、IDM・ファウンドリー別の動向、研究機関の動向、将来展望などを分析。MEMSデバイスの製造は、自社で設計や製造、販売まで担う垂直統合型メーカーのIDM(Integrated Device Manufacturer)と、受託製造に特化したファウンドリーに大きく分けられる。

 ファウンドリーを除くIDMを対象とした2022年のMEMSデバイス世界市場規模は、メーカー出荷金額ベースで1兆5205億円になる見込みだ。分類別にみると、スマートフォンの無線通信などで使われる高周波(RF)デバイスが全体の23.9%を占めており、次に自動車のエンジンや血圧計などに使われる圧力センサーが13.9%、電子機器用の小型マイクロフォンが10.5%となっている。

 同社は注目すべき動向として、ナノファイバーを束ねた「ヒモ」状の材料を、軽量かつ頑丈な工業製品や人工生体組織の材料として利用する研究を挙げている。この研究では、MEMS技術であるマイクロ流体デバイスの流路中でナノファイバーの方向をコントロールし、そのままヒモとして束ねる方法が編み出された。

 この方法で得られたナノファイバーには異方性があり、同じナノファイバーから作られたヒモの中で電気伝導度の異方性を約30倍変化できた。同技術は、あらゆる繊維状材料へ適用することも可能だ。電気電子材料や生体内の複雑なヒモ状組織の作製など、さまざまな応用が期待できるとしている。

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