マツダは2023年1月31日(現地時間)、新型3列シートSUV「CX-90」を発表した。2022年に導入した「CX-60」に続くラージ商品群の第2弾となる。マツダの新たなフラグシップと位置付けており、2023年春に米国から導入する。ボディーカラーには、新色の「アルチザンレッド」を採用する。
パワートレインは排気量3.3l(リットル)の直列6気筒ガソリンターボエンジンによる48Vマイルドハイブリッドと、排気量2.5lの直列4気筒ガソリンエンジンのプラグインハイブリッドシステムを設定する。いずれも8速ATを搭載する。四輪駆動を標準装備とした。
直列6気筒ガソリンターボエンジンは、マツダとしては最高の出力とトルクとなっている。マイルドハイブリッドシステムは、エンジンとトランスミッションの間にモーターを配置。停止状態からのスムーズな加速や低速域でのモーター駆動を実現した。
プラグインハイブリッドシステムはさまざまな場面でモーターのみで走行(EV走行)できるという。組み合わせるエンジンは吸気系のチューニングによりトルクを向上させている。
後輪駆動ベースの新世代アーキテクチャとの組み合わせにより、意のままの走りと環境性能を提供するとしている。また、ボディー剛性の最適化やシートとサスペンションの設計によって、さまざまな走行シーンでのバランスとコントロール性、安心感を向上させている。
CX-90は乗員全員の快適性向上に注力した。全席の室内空間を確保するとともに、専用の空調吹き出し口、3列シート向けのUSBポートや室内照明などを設定した。また、トーイング性能の強化設定、シースルービュー、大型のアクティブドライビングディスプレイなど、さまざまな機能を充実させた。他のマツダ車と同様のADAS(先進運転支援システム)も搭載する。
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