マツダ「CX-60」は大排気量直6ディーゼルが圧倒的な支持、上級志向取り込む:電動化
マツダは2022年9月15日、新世代のラインアップとなるラージ商品群の第1弾のクロスオーバーSUV「CX-60」を発売したと発表した。4つあるパワートレインの設定のうち、直列6気筒のディーゼルエンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドモデルから販売を開始した。他のパワートレインを搭載したモデルは2022年12月以降に発売予定だ。
マツダは2022年9月15日、新世代のラインアップとなるラージ商品群の第1弾のクロスオーバーSUV「CX-60」を発売したと発表した。4つあるパワートレインの設定のうち、直列6気筒のディーゼルエンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドモデルから販売を開始した。他のパワートレインを搭載したモデルは2022年12月以降に発売予定だ。
CX-60の日本国内での販売目標は月2000台で、2022年6月24日に受注を開始してから2カ月半で8726台を受注した。
CX-60がターゲットとしているのは、「CX-5」「CX-8」のユーザーや上級モデルへの移行を検討しているマツダユーザー、SUVに上質さを求める他社ユーザーだ。
受注の57%がマツダユーザー、43%が他社ユーザーだった。他社ユーザーのうち輸入車や国産プレミアムブランドに乗っていたユーザーが2割に上った。これまで、国内最上級モデルの「CX-8」でも輸入車などのユーザーは1割程度だったという。下取り車の傾向を見ると、マツダ車ではCX-5やCX-8といったSUVだけでなく「マツダ3」「マツダ6」も多い。他社モデルでもSUVだけでなく、ミニバンやセダンからの乗り換えもみられた。
ディーゼルが8割、CX-5とも食い合わず
CX-60に設定されているパワートレインは、排気量2.5リットルのガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.5」(モーター駆動なし)、排気量3.3リットルのディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 3.3」(モーター駆動なし)、ディーゼルエンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド車「e-SKYACTIV D」、ガソリンエンジンにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド車「e-SKYACTIV PHEV」だ。
受注の内訳は、e-SKYACTIV Dが43%、SKYACTIV-D 3.3が37%で、ディーゼルエンジンが8割を占める。SKYACTIV-G 2.5は15%、e-SKYACTIV PHEVは5%だった。
また、価格帯が上がったものの、残価設定ローンの定着や中古車相場上昇による下取り価格アップなどを追い風に20代までの比率が14%、30代が20%と若年層も少なくなく、幅広い年齢層から受注を獲得している。税込み希望小売価格は、SKYACTIV-G 2.5が299万2000円から、SKYACTIV-D 3.3が323万9500円から、e-SKYACTIV Dが505万4500円から、e-SKYACTIV PHEVが539万円からとなる。
グレード別に見ると、e-SKYACTIV Dやe-SKYACTIV PHEV向けに新たに設定した上級グレード2つで半数近くを占め、従来の最上級グレードも19%となるなど、上級志向のユーザーを多く取り込んだ。ボディーカラーは、従来の人気色である「マシーングレー」「ソウルレッド」を抑えて「ロジウムホワイト」が45%を占めた。人気色に乗っていたユーザーが、これまでと違う色を選ぶ傾向があるという。
マツダのラインアップでCX-60に近しいのがCX-5だ。CX-5の税込み希望小売価格が267万8500〜407万5500円、CX-60が299万2000〜539万円となり価格帯が一部重なるため、社内で食い合いの可能性もあったが、CX-5は前年を上回る受注を獲得している。車両サイズなどの車格や価格帯などの違いを踏まえて、ニーズに合わせて選択されているという。
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