次世代高容量高入出力リチウムイオン電池の開発へ、マツダがNEDO事業で:電気自動車
マツダは2022年4月19日、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募する「グリーンイノベーション基金事業/次世代蓄電池・次世代モーターの開発」で、マツダが提案した「次世代高容量高入出力リチウムイオン電池の開発」が採択されたと発表した。
マツダは2022年4月19日、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募する「グリーンイノベーション基金事業/次世代蓄電池・次世代モーターの開発」で、マツダが提案した「次世代高容量高入出力リチウムイオン電池の開発」が採択されたと発表した。コバルトフリーの正極や高性能負極の活用などにより、高容量と高入出力を両立するリチウムイオン電池の開発に取り組む。
グリーンイノベーション基金は、2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略の中で“経済と環境の好循環”を作り出すことを目指している。「次世代蓄電池・次世代モーターの開発」では、電動車の普及に向けて蓄電池やモーターシステムの性能向上、コスト低減など技術低減な課題を解決することで、産業競争力強化を目指す。事業予算は1510億円で、2022〜2030年度を事業の実施期間とする。
「次世代蓄電池・次世代モーターの開発」では、マツダの次世代高容量高入出力リチウムイオン電池の他にも、高性能蓄電池やその材料の研究開発や、リサイクル関連技術の開発、モーターシステムの高効率化と高出力密度化に貢献する技術の開発に取り組む。
高性能蓄電池と材料の研究開発では、エネルギー密度を現在の2倍以上となる700〜800Wh/l(リットル)以上に引き上げる電池や材料に取り組む。ホンダの全固体電池の開発も採択されており、将来の材料進化にも対応可能な、柔軟性のある全固体電池の量産技術を徹底的に磨き上げるとしている。同じく事業に採択された日産自動車は全固体電池の特徴を最大限に生かす“野心的”な電池設計や、高品質な量産に挑戦するという。
また、コバルトや黒鉛など特定の国や地域への供給依存度が高い材料の使用量を低減するための代替材料や、低炭素な材料製造プロセスも開発する。リサイクル関連技術は、蓄電池の材料として再利用可能な品質かつ競争力のあるコストで、リチウムを70%、ニッケルとコバルトを95%回収することを目指す。
モーターシステムは、システム平均効率85%、システムの出力密度3.0kW/kgに向けて、材料やモーター構造、インバーター、冷却技術などを開発する。
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