トヨタ自動車は2023年1月26日、2023年4月1日付の役員人事を発表した。
代表取締役会長の内山田竹志氏が会長を退任し、代表取締役社長兼CEOの豊田章男氏が代表取締役会長に就任する。新社長兼CEOには執行役員の佐藤恒治氏が選ばれた。佐藤氏はチーフブランディングオフィサーで、レクサスブランドやGAZOO Racingの社内カンパニーのトップも務めている。2023年6月に開催予定の第119回定時株主総会を経て、内山田氏は取締役から退任する予定だ。
佐藤氏は1969年10月生まれ。1992年に早稲田大学理工学部機械工学科を卒業後、同年4月にトヨタ自動車に入社した。2016年1月にレクサスブランドでZLチーフエンジニアを務めて以降、レクサスブランドに長く携わってきた。
豊田氏は佐藤氏を新社長に任命した理由について、クルマづくりの現場で努力してきたことや、自社の商品に対する熱意、53歳という若さを挙げた。
佐藤氏は2023年1月26日、トヨタ自動車のオウンドメディア向けに次のように抱負を語った。「私は、エンジニアで、長くクルマ創りに携わってまいりました。クルマを創ることが大好きです。だからこそ、『クルマを創り続ける社長』でありたいと思っています。トヨタの在り方を『クルマ』という形で示していきたい。そう思っています。操る楽しさを追求したクルマや移動を支えるクルマ。そして、これからのクルマは、『モビリティ』へと大きく進化してまいります。その中で、クルマの本質的な価値を守り、新しいモビリティの形を提案していきたいと思っています」(佐藤氏)
また、豊田氏が掲げてきたモビリティカンパニーへの変革を加速させる姿勢も示した。「ミッションは、『モビリティ・カンパニー』への変革です。その根底にあるのは『全ての人に、移動の自由を』という願いです。これからのクルマは、モビリティとして、インフラをはじめとする社会システムの一部になっていきます。こうした変化の中で『これからもクルマが存在してほしい』。世の中の皆さまからそう言っていただけるようクルマを進化させ続けていくこと。それが、私たちの仕事です。『もっといいクルマづくり』『町いちばんのクルマ屋』。この13年間で浸透したトヨタが大切にすべき価値観があるからこそ、新チームがやるべきは、『実践』の量とスピードを上げていくことです。電動化を加速することや、地域のニーズに寄り添って多様な価値観にお応えするクルマづくりなど、具体的な行動で、商品で、示し続けたいと思います。『クルマ屋にしかつくれないモビリティの未来』に一歩でも近づけるよう、ガムシャラに取り組んでまいります」(佐藤氏)
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