ニュース
産業用ロボット技術で細胞培養工程を効率化するシステムを納入:医療機器ニュース
ヤマハ発動機は、産業用ロボットの技術を応用して細胞培養工程を効率化する細胞ピッキング&イメージングシステム「CELL HANDLER」を、産業技術総合研究所に納入した。
ヤマハ発動機は2022年12月26日、産業用ロボットの技術を応用して細胞培養工程を効率化する細胞ピッキング&イメージングシステム「CELL HANDLER(セルハンドラー)」を、産業技術総合研究所 四国センターに納入したと発表した。
同社が2017年に発売したCELL HANDLERは、手動では困難な速度と精度で細胞を選択して移動する。1細胞ずつ高密度培養プレートに移動すると同時に画像情報も取得する、ピッキングとイメージングを融合させたシステムだ。
同社が表面実装機(サーフェスマウンター)で培った超高速、高精度のピック&プレース技術を応用しており、微細で壊れやすい細胞を吸引、吐出できる。また、撮像および画像処理技術を搭載する。
発売以来、細胞研究や細胞医療分野の先進的施設に同システムを販売し、対象市場を明確にしてきた。2022年2月に発表した新中期経営計画では、医療、健康分野を戦略事業領域の1つに掲げ、事業拡大を目指している。今後は、同分野を北米、欧州にも展開していく。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 定量的に歩行分析する医療向けソリューションを発売
ORPHEは、最短2分で歩容を定量的に解析する医療機関向けソリューション「ORPHE ANALYTICS MEDICAL」を発売する。小型センサーを靴に取り付けた状態で6〜10m定常歩行すると、歩容を定量的に計測し、レポートを出力する。 - 有機化合物に関する定量NMR法がISO 24583として発行
NMRを利用した有機化合物の定量的な純度評価に関わる国際規格が、ISO 24583「定量核磁気共鳴分光法 -食品に利用される有機化合物の純度評価- 1H NMR内標準法のための一般的要求事項」として発行された。 - 血液中の病因タンパク質を効率的に吸着するナノ細孔繊維を開発
東レは、血液中の病因タンパク質を高効率で吸着する、十字断面形状のPMMA製ナノ細孔繊維を開発した。血液浄化を目的とした、各種病因タンパク質吸着カラムへの応用が期待される。 - 新型コロナウイルス感染症の難治化を予測する血清バイオマーカーを同定
大阪大学は、COVID-19の難治化予測バイオマーカーとして、ヒストンタンパクMACROH2A1を同定した。また、MACROH2A1がCOVID-19の重症肺炎の病態に関わっていることも明らかにした。重症化の予測ツールとしての応用などが期待される。 - 適応度地形から微生物の薬剤耐性進化を予測、制御する手法を開発
東京大学は、ロボットを用いて大腸菌の進化実験を自動化し、その実験データから薬剤耐性進化を予測、制御する手法を開発した。 - 使い捨てカイロ技術を活用して手術用スコープの曇りと汚れを解消
大阪大学と大衛は、使い捨て携帯カイロの技術を活用して、手術用スコープの曇りと汚れを解消する新製品「ラパホット」を開発した。世界的な課題であるスコープの加温、クリーニングを日本のものづくり技術で解決する。