日産と三菱自がEVなど値上げ、リーフは上位グレードで100万円アップ:電動化
日産自動車は2022年12月22日、電気自動車(EV)の「リーフ」「サクラ」の価格改定を発表した。グレードによって、リーフは37万1800〜102万8500円、サクラは10万100〜16万600円の値上げとなる。
日産自動車は2022年12月22日、電気自動車(EV)の「リーフ」「サクラ」の価格改定を発表した。グレードによって、リーフは37万1800〜102万8500円、サクラは10万100〜16万600円の値上げとなる。
三菱自動車も同日、プラグインハイブリッド車(PHEV)の「アウトランダー」とEV「eKクロスEV」の価格改定を発表した。全グレードでアウトランダーが22万円、eKクロスEVが14万8500円の値上げとなる。
バッテリー材料をはじめとする原材料価格や、輸送費など全般的なコスト上昇が値上げの要因だとしている。両社とも、装備の追加など一部改良を伴わない値上げだ。
車種 | グレード | 改定前 | 改定後 | 価格差 |
---|---|---|---|---|
アウトランダー | M | 462万1100円 | 484万1100円 | 22万0000円 |
G(5人乗り) | 495万9900円 | 517万9900円 | ||
G(7人乗り) | 505万1200円 | 527万1200円 | ||
BLACK Edition(5人乗り) | 504万7900円 | 526万7900円 | ||
BLACK Edition(7人乗り) | 513万9200円 | 535万9200円 | ||
P | 548万5700円 | 570万5700円 | ||
eKクロス EV | G | 239万8000円 | 254万6500円 | 14万8500円 |
P | 293万2600円 | 308万1100円 |
駆動方式 | バッテリーサイズ | グレード | 改定前 | 改定後 | 価格差 |
---|---|---|---|---|---|
2WD | 20kWh | S | 233万3100円 | 249万3700円 | 16万0600円 |
X | 239万9100円 | 254万8700円 | 14万9600円 | ||
G | 294万0300円 | 304万0400円 | 10万0100円 |
駆動方式 | バッテリーサイズ | グレード | 改定前 | 改定後 | 価格差 |
---|---|---|---|---|---|
2WD | 40kWh | X | 370万9200円 | 408万1000円 | 37万1800円 |
XV セレクション | 394万6800円 | 431万8600円 | |||
G | 407万6600円 | 444万8400円 | |||
NISMO | 418万2200円 | 464万2000円 | 45万9800円 | ||
60kWh | e+ X | 422万5100円 | 525万3600円 | 102万8500円 | |
e+ G | 480万5900円 | 583万4400円 |
コスト負担大きく
業績に与える原材料価格や輸送費の負担は大きくなっている。2022年4〜9月期決算の営業利益の増減要因をみると、日産自動車が原材料費の高騰で1228億円、三菱自動車は原材料価格などで396億円、輸送費で69億円のマイナス影響を受けている。
2022年度通期の業績見通しでは、三菱自動車は前年度と比べて原材料価格などで959億円、輸送費で200億円のマイナス影響が出ると見込んでいる。日産自動車は原材料の高騰が前年度に比べて2450億円の減益要因になると想定している。
また、2022年度の上半期に発表した通期の業績予想と比べても、日産自動車は原材料のマイナス影響を350億円引き上げている。三菱自動車は原材料価格で67億円、輸送費で45億円の減少と見込む。
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