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運動意図に応じた運動をアシストする、手指運動リハビリシステム発売:医療機器ニュース
メルティンMMIと住友ファーマは、共同開発した「MELTz手指運動リハビリテーションシステム」を発売した。生体信号処理技術と生体模倣ロボット技術を組み合わせた、手指運動機能のリハビリテーション支援システムとなる。
メルティンMMIは2022年9月30日、住友ファーマと共同開発した「MELTz手指運動リハビリテーションシステム(一般的名称:能動型展伸・屈伸回転運動装置)」について、国内販売提携契約を締結したと発表した。回復期リハビリテーション病棟を中心に、住友ファーマが同日より販売を開始した。
MELTzは、生体信号処理技術と生体模倣ロボット技術を組み合わせた、手指運動機能のリハビリテーション支援システムだ。脳卒中などを原因とする運動まひのリハビリテーションにおいて、上肢の筋力の維持、回復を支援する。
高精度な独自のアルゴリズムで動きを変換するため、意図と動きが瞬時に連動する。また、AI(人工知能)を活用して、微弱な筋電から手指の運動意図を識別し、本人の運動意図に応じて手の動きをサポートする。
MELTzは、メルティンMMIと住友ファーマが共同で開発。メルティンMMIが製造販売業者として同年5月に医療機器認証を取得し、同年7月には保険適用された。両社は今後、MELTzを用いた臨床研究を実施し、その結果を基に改良を加えるとしている。
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