Omniverse Cloudが世界中のチームをつなぎ産業用メタバースの構築/運用を支援:メタバースニュース
NVIDIAはオンラインで開催中のユーザーイベント「GTC September 2022」において、産業用メタバースアプリケーションの構築と運用を可能にする初のSaaS/IaaS製品「NVIDIA Omniverse Cloud」のサービス提供開始を発表した。
NVIDIAは2022年9月20日(現地時間)、オンラインで開催中のユーザーイベント「GTC(GPU Technology Conference) September 2022」(開催期間:同年9月19〜22日)において、産業用メタバースアプリケーションの構築と運用を可能にする初のSaaS/IaaS製品「NVIDIA Omniverse Cloud」(以下、Omniverse Cloud)のサービス提供開始を発表した。Rimac Group、WPP、Siemensが、Omniverse Cloudの初期サポーターに含まれているという。
Omniverse Cloudは、開発者やアーティスト、エンタープライズチームが場所を問わず、どこからでもメタバースアプリケーションの設計/公開/運用/体験が行える包括的なクラウドサービススイートで、個人やチームはローカルのコンピューティング能力を必要とせずに、ワンクリックで3Dワークフローを設計/コラボレーションする機能を体験できるという。例えば、ロボット工学者であれば、Omniverse Cloud上でスケーラビリティとアクセシビリティが向上したAI(人工知能)対応のインテリジェントマシンをトレーニング/シミュレーション/テスト/展開することができる。
Omniverse Cloudのサービス提供開始について、NVIDIA 創業者兼CEOのジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏は「メタバース、つまり3Dインターネットは、USD(Universal Scene Description)で記述され、シミュレーションエンジンを通じて表示される仮想3D世界をつなぐ。クラウドのOmniverseによって世界中のチームをつなぎ、仮想世界とデジタルツインを設計/構築/運用することができる」と述べている。
Omniverse Cloudのサービスは、グラフィックスおよび物理シミュレーション用の「NVIDIA OVX」、AIワークロード用の「NVIDIA HGX」、高性能かつ低遅延のメタバースグラフィックスをエッジに提供する分散型データセンターネットワーク「NVIDIA Graphics Delivery Network(GDN)」で構成されるコンピューティングシステムで、Omniverse Cloud Computer上で実行される。
Omniverse Cloudのサービスには、「Omniverse Nucleus Cloud」「Omniverse App Streaming」「Omniverse Replicator」「Omniverse Farm」「NVIDIA Isaac Sim」「NVIDIA DRIVE Sim」が含まれている。既に、Omniverse Farm、Omniverse Replicator、Isaac Sim コンテナについては、NVIDIA A10G Tensor Core GPUを搭載したAmazon EC2 G5 インスタンスを使用して、AWS(Amazon Web Services)でのセルフサービス展開用にNVIDIA GPU Cloud(NGC)で利用可能な状態にあるという。また、Omniverse Cloud マネージドサービスは、アプリケーションによる早期アクセスで利用可能だとする。
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