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日立製作所、企業内のESGデータの可視化や分析を効率化するサービスを開発:製造ITニュース
日立製作所は、企業内のESGデータ収集、可視化、分析を効率化するための「ESGマネジメントサポートサービス」を開発し、販売開始する。部署やプロジェクト単位での契約が可能だ。
日立製作所は2022年9月7日、企業内のESGデータの収集、可視化、分析を効率化するための「ESGマネジメントサポートサービス」を開発し、販売開始すると発表した。提供開始は2023年1月からで、価格は個別見積となる。
同サービスは、ESG項目ごとに各業界で求められている開示項目のテンプレートと、データ収集、可視化、分析などの機能を提供するクラウドサービスだ。アカウント統合機能により、各部署との連携が容易にできるため、部署やプロジェクト単位での契約が可能。社内の部署同士やグループ会社をつなぎ、ESGデータの収集から可視化、開示情報の整理までをシームレスに行える。
メールやExcelなど通常業務の仕組みを利用したデータ入力や管理ツールを提供することで、データ収集作業を容易にする。収集したデータは、自動的にデータベースに格納して一元管理する。蓄積したデータは、BIツールによってさまざまな切り口で可視化する。
これにより、ESG情報に基づいたサスティナブル経営に必要な項目の経年推移を一覧表示できる。また、各数値の増減要因などの定性情報を把握することも可能だ。
今回の発売に先駆けて、日立建機において実証実験を実施。リスクアセスメントに必要となるデータ収集では、約34%の作業工数を削減できた。
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