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SDGsやESGの観点でも注目、COVID-19から「働く人」を守る米国の労働安全衛生管理:海外医療技術トレンド(68)(1/3 ページ)
本連載第66回で、労働安全衛生管理の観点から、米国の病院における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応業務の効率化・IT化を取り上げたが、一般企業の職場でも、同様の課題解決が求められている。
本連載第66回で、労働安全衛生管理の観点から、米国の病院における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応業務の効率化・IT化を取り上げたが、一般企業の職場でも、同様の課題解決が求められている。
米新政権がCOVID-19対応下の労働安全衛生管理強化策を表明
米国の第47代大統領に就任したジョー・バイデン氏は、2021年1月21日、「働く人の衛生と安全の保護に関する大統領令」(図1参照、関連情報)に署名した。
図1 米国ホワイトハウス「働く人の衛生と安全の保護に関する大統領令」(2021年1月21日)(クリックで拡大) 出典:The White House 「Executive Order on Protecting Worker Health and Safety」(2021年1月21日)
本大統領令は以下のような構成になっている。
- セクション1.政策:働く人の衛生と安全が国家の優先事項・道徳的要請であることを確実にする
- セクション2.労働安全衛生法の下でCOVID-19から働く人を保護する
- (a)この大統領令から2週間以内に、他の適切な連邦政府の上部機関と連携または協議して、COVID-19パンデミック期間中の労働安全に関する雇用主向け改正ガイダンスを発行する
- (b)職場におけるマスクなど、COVID-19に関する緊急時の暫定基準の必要性を考慮し、必要と判断された場合、3月15日までに発行する
- (c)労働安全衛生庁(OSHA)のCOVID-19に関する法執行の取り組みを見直して、働く人の保護を強化し、法執行における公平性を確立することができるような、短期的、中期的、長期的な変更が必要な部分を特定する
- (d)COVID-19に関連して、最大数の働く人をCOVID-19のリスクにさらすまたは報復防止の原則に反するような違反に関わるOSHAの法執行に焦点を当てた国家的プログラムを創設する
- (e)労働省の広報室やパブリックエンゲージメント室、全地域のOSHA事務所と調整して、適用法令に従いながら、多言語アウトリーチキャンペーンを実施し、適用可能な法の下で働く人およびその代表者に権利を知らしめる
- セクション3.COVID-19から働く人の他のカテゴリーを保護する
- (a)労働長官は、労働安全衛生担当労働副長官を通して行動し、適用法令と一貫しながら
- (i)労働安全衛生法第18条に基づいて承認された労働安全衛生計画を有する州と調整して、この計画が適用される働く人が、OSHAが発行した改正ガイダンスまたは緊急暫定基準に応じて、COVID-19から適切に保護されることを保証する
- (ii)このような計画がない州においては、公務労働安全衛生に責任のある州や地方政府の主体または公務員労働組合と協議して、パブリックセクターの働く人のためにCOVID-19からの保護を強化する
- (b)農務長官、労働長官、保健福祉長官、運輸長官、エネルギー長官は、他の適切な政府機関の長と協議して、適用法令に従いながら、COVID-19パンデミック期間中の仕事の安全衛生を維持するために、法の下で保護されない働く人を保護するメカニズムを探求する
- (c)労働長官は、鉱業担当労働副長官を通して行動しながら、石炭および金属または非鉄金属鉱山に適用できるCOVID-19の緊急暫定基準が必要であるかを考慮し、そのような基準が必要で適用法令に従っていると判断された場合、できる限り実用的なものを発行すべきである
- (a)労働長官は、労働安全衛生担当労働副長官を通して行動し、適用法令と一貫しながら
- セクション4.一般的な規定
本連載第63回で、ニューヨーク州の重要インフラを担う「エッセンシャルワーカー」に不可欠な持続可能性(Sustainability)と強靭性(Resiliency)を支援するスマートシティーやデジタルヘルス関連のイノベーションを取り上げた。さまざまな多様性を持ったエッセンシャルワーカーが働く最前線における労働安全衛生法令順守は、保健衛生・医療・介護福祉のみならず、地域社会全体の緊急課題となっている。
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