量産ニーズに応える金属3Dプリンタ「HP Metal Jet S100ソリューション」、国内販売は2023年後半予定:3Dプリンタニュース
HPは、高品質な3Dプリンティング技術によって金属部品を量産する「HP Metal Jet S100ソリューション」の販売開始を発表した。同ソリューションの日本での販売は、2023年後半を予定しているという。
HPは2022年9月12日(米国時間)、高品質な3Dプリンティング技術によって金属部品を量産する「HP Metal Jet S100ソリューション」の販売開始を発表した。同ソリューションの日本での販売は、2023年後半を予定しているという。
HP Metal Jet S100ソリューションは、医療、工業、消費財、自動車といった各産業分野における金属3Dプリンティングによる部品製造の拡大を支援するもので、工業生産能力、統合されたワークフロー、サブスクリプションおよびサービスを提供するとしている。また、モジュラーソリューションの採用によって、ビルドユニットは4つの異なるステーション間を移動でき、ユーザーは金属部品の量産を継続的に行える。
同社は、HP Metal Jetテクノロジーの主な利点として、金属部品を軽量化または統合するための新しい形状、密度制御および設計により、3Dプリンティングの可能性の限界を引き上げる“革新的な設計”、部品の造形に必要なプロセスを短縮し、マニュアル作業や複雑な要件によるコストを削減し、サプライチェーン全体の効率化を図る“顧客の経済性の向上”を挙げる。
これらに加え、“生産性の向上”と“部品品質を向上させる高解像度”もHP Metal Jetテクノロジーの利点だとする。バインダージェット方式を採用することで、レイヤーごとに面で造形できるため、1カ所を点で造形するプロセスに対して生産性が約10倍向上するとしている。また、等方性の特性により、後処理やサポートの除去も必要なく、金属粉末の使用はレーザーベースの3Dプリンティング粉末よりもコスト効率が良いという。そして、プリントヘッドには、同社が長年培ってきた産業用サーマルインクジェット技術を活用しており、高解像度と堅牢(けんろう)なシステムを実現している。
同社は、これまでGKN、Parmatech、Cobra Golf、Legor Group、Volkswagenなどの主要パートナーや顧客とともにHP Metal Jetテクノロジーの活用に向けた取り組みを強化、推進してきた。また、現在、Domin Digital Motion、Lumenium、Schneider Electricといった新たなパートナーや顧客も加わり、金属部品の量産に向けた協力関係を構築しているという。
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