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ブリヂストンが自社農園への投資強化、AIやビッグデータなど最新技術を導入へ:工場ニュース
ブリヂストンは2022年8月10日、インドネシアに保有する天然ゴム農園への投資を強化すると発表した。2030年までに2670万ドル(約32億円)を投資し、自社農園の生産性向上を図る。
ブリヂストンは2022年8月10日、インドネシアに保有する天然ゴム農園への投資を強化すると発表した。
2030年までに2670万ドル(約32億円)を投資し、生産性向上を図る。ゲノム解析技術を用いて選抜した、安定した収量を持つ優良種を導入する他、農園内のパラゴムノキの樹齢や植林サイクルを踏まえた計画的な植林、AI(人工知能)を用いたパラゴムノキの高精度の病害診断、ビッグデータを活用した植林計画最適化システムなど最新テクノロジーを導入する。収量は2035年に2022年の計画対比で約2倍に向上させる。
2020年発表のドローン撮影とAI画像診断を用いた高精度病害診断技術(左)と、2021年発表のビッグデータを活用した「パラゴムノキ」の植林計画最適化システム(右)[クリックして拡大]出所:ブリヂストン
ブリヂストンはインドネシアのスマトラ島に1万7900ha、カリマンタン島に6000haの天然ゴム農園を保有している。これらを持続的に運営することにより、現在樹木に固定されている約590万トンのCO2を維持する。また、荒廃地への植林や優良種の拡大などによる固定量の拡大を図る。
ブリヂストンは2050年以降を見据えた環境長期目標において、カーボンニュートラル化と製品の原材料の100%サステナブルマテリアル化を掲げ、バリューチェーン全体で持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化している。
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