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嗅覚のスタンダード確立を目指し、スタートアップが創業を開始:医療機器ニュース
物質・材料研究機構発のスタートアップ企業Qceptionは、「膜型表面応力センサー」を用いて、ニオイセンサーを活用した事業を展開すると発表した。
Qceptionは2022年6月21日、「膜型表面応力センサー(Membrane-type Surface stress Sensor:MSS)」を用いて、ニオイセンサーを活用した事業を展開すると発表した。
Qceptionは、物質・材料研究機構(NIMS)の研究者である今村岳氏が代表となり、同年5月に設立したニオイセンサーのスタートアップだ。MSSは、NIMSの研究者 吉川元起氏らが2011年に開発した超小型、高感度のセンサーで、ガスの検知材料(感応膜)としてさまざまな固体試料を利用でき、人間の嗅覚を模倣した機能を持つ。
MSSをコア技術としてQceptionが展開する事業は、調べた匂いの成分や組成を基にターゲットとする匂いを測定するための適切な提案をする「ニオイ測定コンサルティング」や「MSSチップへの感応膜の塗布と感応膜付きMSSチップの販売」だ。
また、読み取り回路を含めた「簡易測定機器の販売」を視野に入れ、現在開発を進めている。さらに、呼気や汗、尿などの生体試料から発生する生体ガスを計測し、健康管理や病気の診断に応用することを目指している。
嗅覚は人間にとって重要な情報源でありながら、五感の中で唯一世界的なスタンダードが確立していない。Qceptionは、MSS技術を用いてニオイセンサーのスタンダードを確立し、「ニオイを測る文化」の創出を目指す。
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