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3ステップで簡単校正のキャリブレータ、MCのワーク自動測定装置向け:FAニュース
牧野フライス製作所は、マシニングセンタのワーク自動測定装置を簡単かつ高精度に校正できる「Rapid Calibrator」を発表した。3ステップで誰でも簡単に対応できるため、作業手順を削減し、熟練度に関係なく高精度な校正が可能になる。
牧野フライス製作所は2022年6月20日、マシニングセンタのワーク自動測定装置を簡単かつ高精度に校正できる「Rapid Calibrator(ラピッドキャリブレータ)」を発表した。価格は18万5000円(税別)で、同年10月より出荷を開始。年300台の販売を計画する。
マシニングセンタで正確な機内測定を実施するには、ワーク自動測定装置の定期的な校正が必要となる。従来の校正方法は、準備から段取り、リングゲージの取り出し、Z基準高さの測定、YXキャリブレーションやZキャリブレーションの実行など、手間と時間がかかっていた。また、作業者の熟練度によって、測定誤差が生じるなどの課題があった。
Rapid Calibratorは、テーブル上に設置してから基準工具をゲージピンの中心にセットし、専用マクロプログラムを実行する。この3ステップで誰でも簡単に対応できるため、作業手順を削減し、熟練度に関係なく高精度な校正が可能になる。
サイズは直径46×93mmで、重量は700g。専用マクロプログラムが付属している。
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