オンデマンド受託製造のプロトラブズが日本法人を閉鎖へ、13年の歴史に幕:メカ設計ニュース
試作/小ロットのオンデマンド受託製造サービスを展開するプロトラブズは、同社Webサイトにて「日本法人の閉鎖についてのお知らせ」を掲載した。最終受注日は2022年7月15日。米国および欧州での営業は継続する。
試作/小ロットのオンデマンド受託製造サービスを展開するプロトラブズは、同社Webサイトにて「日本法人の閉鎖についてのお知らせ」を掲載した。最終受注日は2022年7月15日(※[2022年6月22日:追記]射出成形サービスに関しては2022年6月8日に受注を終了している)。米国および欧州での営業は継続する。
同社は、2009年に米Proto Labsの日本法人として事業を開始。約13年にわたり、オンデマンドによる試作/小ロットの受託製造サービスを提供してきた。日本では、神奈川県座間市の本社・工場を拠点に、射出成形と切削加工サービスを展開、2020年12月末時点で3400社以上の顧客実績を誇る。
直近では、世界的な材料不足に伴う製造業の納期調整ニーズに柔軟に対応するため、CNC切削加工サービスにおいて「長納期オプション」を追加するなど、顧客ニーズに寄り添った新たなサービス展開にも力を入れていた。
また、国内ではミスミグループ本社(以下、ミスミ)と業務提携し、ミスミのオンライン機械部品調達サービス「meviy」が提供するラピッドプロトタイピングの実現を支えてきたことでも知られている。さらに、テクノブレインとの協業による「ワンストップ設計・製造支援サービス」や、「DMM.make AKIBA」とのスポンサー契約の締結など、パートナー企業との連携を強化し、顧客企業のモノづくりを幅広くサポートしてきた。
既に、プロトラブズ日本法人のSNS(Twitter、Facebook)アカウントは削除されており、本件に関する問い合わせについては、担当営業またはカスタマーサービスで受け付けるとしている。
なお、DMM.make 3Dプリント主催「3Dプリンター活用展示会・セミナー・交流会」(会場:DMM.make AKIBA/会期:2022年6月3〜4日)でのセミナー登壇や、「第34回 日本ものづくりワールド」(会場:東京ビッグサイト/会期:同年6月22〜24日)への出展の取りやめなどに関する正式なアナウンスは届いていない(原稿執筆時点)。
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