裸眼3D立体視が可能なノートPCの受注生産を開始:メカ設計ニュース
日本エイサーは、裸眼で3D立体視ができるノートPC「ConceptD 7 SpatialLabs Edition(CN715-73G-SL76Z)」の受注生産販売を開始した。3DメガネやVRゴーグルを使わずに、ノートPCだけで裸眼3D体験ができる。
日本エイサーは2022年4月28日、裸眼で3D立体視ができるノートPC「ConceptD 7 SpatialLabs Edition(CN715-73G-SL76Z)」の受注生産販売を開始した。3DメガネやVR(仮想現実)ゴーグルを使わずに、ノートPCだけで裸眼3D体験ができる。
CN715-73G-SL76Zは、裸眼3D立体視が可能な没入型体験「SpatialLabs(スぺイシャルラボ)」テクノロジーを搭載している。作業しながら、PC上で3Dコンテンツを360度の視点から確認できるため、作業スピードが向上する。
裸眼3D立体視を可能にするため、アイトラッキング技術や、2D画像と映像を3Dに自動変換するAI(人工知能)技術を採用。Webカメラの両脇に搭載した専用カメラにより、目と顔の動きを認識してトラッキングする。
ディスプレイ表面には、光学レンズを接着している。左右の目に見せるイメージセットを作成し、ディスプレイと光学レンズを通して表示させることで、3D表示を可能にした。2Dモードと3Dモードの切り替えにも対応。3Dコンテンツをリアルタイムにレビュー、レンダリングすることで、デザインの制作フローを効率化する。
CPUは第11世代インテル Core i7プロセッサ、グラフィックスはNVIDIA GeForce RTX 3080、OSはWindows 11 Proを採用。64GBのDDR4メモリと、NVMe PCIe SSDによる最大1TBのストレージも搭載している。
15.6インチの4K UHDディスプレイはIPSパネルを搭載し、高精細で鮮明な映像を表示可能だ。PANTONE認定済みの忠実な色再現、デルタE 2未満の正確な色精度、Adobe RGB比100%の色域により、プロフェッショナルな作業に必要な色再現性を提供する。
静音性にもこだわり、独自の冷却ファン「AeroBlade 3Dファン」と冷却技術を組み合わせた。59枚のブレードが効率的に動作し、騒音レベル40dBA未満の静音性能と高い冷却性能を両立している。
3D制作プラットフォーム「Unreal Engine」に対応しており、独自の「Acer XR Runtime」を使用してUnrealプロジェクトを開発し、立体3Dでそれらを表現できる。インタフェースは、Thunderbolt 4対応のUSB 3.2 Type Cポート、USB 3.2 Type Aポート2つ、HDMI出力ポート、DisplayPort出力ポート、有線LANポートを搭載する。
同社の3Dアプリ管理ツール「SpatialLabs Experience Center」内では、裸眼3D体験に必要なアプリ「SpatialLabs Model Viewer」「SpatialLabs Go」「SpatialLabs Player」を提供する。
SpatialLabs Model Viewerは、主要な3D形式のファイルをインポートし、立体3Dで表示する。アドオンは、「Autodesk 3DS MAX」「Blender」などの3Dソフトウェアに対応。これらで作成したファイルを、ワンクリックで同ビュワーに転送できる。
SpatialLabs Goは、3Dソフトウェア「Blender」「MAYA PiStage」を用いて外付けの2Dモニター上でコンテンツを作成、編集し、立体3Dで変更点をリアルタイムに表示する。AI技術により疑似的に2Dコンテンツを3Dレンダリング(サイドバイサイド方式へ変換)し、3D表示する機能も搭載。写真や画像、ビデオ動画、ビデオゲームなど、さまざまなフルスクリーン2Dコンテンツを疑似的に3D表示する。
SpatialLabs Playerは、右目用と左目用の映像を左右に並べたサイドバイサイド方式のビデオを立体3D表示する。
CN715-73G-SL76Zは、クリエイター向けブランド「ConceptD」の製品として、これまで法人市場で取り扱っていたが、今回コンシューマー市場での販売を開始。ビックカメラグループ、ヨドバシカメラ、ジョーシン、ZOAのECサイト、Acer公式オンラインストアで購入できる。
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