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心臓の動きによる画像のブレを低減するCTシステムを発売:医療機器ニュース
富士フイルムヘルスケアは、拍動による画像のブレを低減し、AI技術を活用した画像処理機能や画像処理速度向上技術、検査効率向上技術を搭載したマルチスライスCTシステム「SCENARIA View Plus」を発売した。
富士フイルムヘルスケアは2022年4月5日、64列128スライスのマルチスライスCTシステム「SCENARIA View Plus(シナリア ビュー プラス)」を発売した。心臓CT撮影時に生じる心臓の動きによる画像のブレを低減し、AI(人工知能)技術を活用した画像処理機能や画像処理速度向上技術、検査効率向上技術を搭載している。
SCENARIA View Plusは、画像処理時に心臓の動きを推定し、拍動の影響を受けることで冠動脈などの心臓部分に発生するブレを低減する技術「Cardio StillShot」を搭載。高速GPUを活用した演算ユニット「FOCUS Engine」により、従来機種「SCENARIA View」の演算ユニットと比べて最大で2倍の画像処理速度を達成している。
また、低線量で高画質な画像を得るため、AI技術を活用した画像処理機能「IPV」を搭載する。一般的な画像処理技術であるFBPを使用した場合と比べて、被ばく量は最大83%、画像ノイズは最大90%削減可能だ。
検査効率向上技術としては、CT撮影時の検査工程を細分化して最適化することで操作者の負担軽減や高速化に寄与する「SynergyDrive」を搭載している。
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