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−20℃と2Gの環境で動作可能、手のひらサイズのドッキング型IoTコントローラーIoT&5Gソリューション展

リコーインダストリアルソリューションズは、「第11回 IoT&5Gソリューション展 春」において、開発を進めている手のひらサイズのドッキング型IoTコントローラーを披露した。

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 リコーインダストリアルソリューションズは、「第11回 IoT&5Gソリューション展 春」(東京ビッグサイト、2022年4月6〜8日)において、開発を進めている手のひらサイズのドッキング型IoT(モノのインターネット)コントローラーを披露した。同年春〜夏にかけての販売開始を目指している。

リコーインダストリアルソリューションズが展示したドッキング型IoTコントローラー
リコーインダストリアルソリューションズが展示したドッキング型IoTコントローラー。写真内手前の左から右にCPUユニットと拡張ユニット2種が並んでいる。奥側にドッキングした状態のものがある[クリックで拡大]

 同社は一般的な産業用PCや装置や設備などに用いる組み込みコンピュータを展開しており採用実績も積み上げている。今回展示したドッキング型IoTコントローラーは、IoTゲートウェイのような単体コンピュータとしての利用も可能な小型産業用PCとしても、組み込みコンピュータとしても利用可能な点が異なる。

 ドッキング型の構成を取ることで「インタフェースの柔軟性」「レイアウトの柔軟性」「メンテナンス性」などの特徴を有している。まず「インタフェースの柔軟性」では、中核となるCPUユニットにドッキングできる「拡張ユニット」を用意することで顧客の求めるインタフェースに対応できるようにした。一般的な産業用PCでは難しい小ロット発注でのカスタム依頼についても対応しやすくなる。

 「レイアウトの柔軟性」では、手のひらサイズのコンパクトデザインにより省スペース化が可能になる。また、動作温度範囲が−20〜60℃と幅広く、2Gの耐振動性能を備えるなど厳しい環境下で利用しやすいため設置場所を選ばずに済む。「メンテナンス性」については、CPUユニット、拡張ユニットともI/Oポートを前面に集約することで向上した。

展示では実際に加振器で2G(20Hz)の振動を加えた状態でも問題なく動作することを示してみせた
展示では実際に加振器で2G(20Hz)の振動を加えた状態でも問題なく動作することを示してみせた[クリックで拡大]

 CPUユニットの仕様は、インテルの「Atom x5-E3900シリーズ」を搭載し、メモリ容量は最大8GB、ストレージ容量はeMMCで64GB。インタフェースはUSB 3.0×2、ギガビットイーサ×2、HDMI×1、M.2×1、OSはWindows 10 IoT Enterpriseとなっている。拡張ユニットではRS-232Cなどを追加可能だ。

 主な用途としては、工場やプラントのさまざまなIoTデータを収集するIoTゲートウェイや、AGV(無人搬送車)やKIOSK端末、金銭処理機などの制御用コントローラーを想定する。

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