AI医療機器を開発するためのプラットフォームを発表:医療機器ニュース
NVIDIAは、AI医療機器を開発するための組み込み型プラットフォーム「Clara Holoscan MGX」を発表した。毎秒254兆〜619兆回の計算に対応し、高スループットのデータストリームを処理することで、リアルタイムな洞察を取得できる。
NVIDIAは2022年3月22日、AI(人工知能)医療機器を開発するための組み込み型プラットフォーム「Clara Holoscan MGX」を発表した。従来の「Clara Holoscan」を拡張したオールインワンのプラットフォームとなる。
Clara Holoscan MGXは、高性能モジュール「NVIDIA Jetson AGX Orin」、高度なビジュアルコンピューティングGPU「NVIDIA RTX A6000」、ネットワークアダプター「NVIDIA ConnectX-7 SmartNIC」をAIプラットフォームに統合している。毎秒254兆〜619兆回の計算に対応し、高スループットのデータストリームを処理することで、リアルタイムな洞察を取得可能にする。
また、Clara Holoscan MGXの一部として、同社の長寿命部品によるハードウェアレファレンスデザイン、10年間の長期ソフトウェアサポートを提供。サポートには、医療機器ソフトウェアの安全性を確保するための統一規格IEC62304ドキュメントや、組み込みコンピューティングパートナーからのIEC60601認証レポートが含まれる。
医療機器メーカーは、この医療グレードのプラットフォームを医療機器に直接組み込むか、既存のインストールベースに接続できる。これにより、AI機器の展開と必要な規制基準の承認を加速できる。
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