製造現場とITの連携ニーズは衰えず、Edgecrossの2022年度活動方針:FAニュース
エッジコンピューティングにおける共通基盤の構築を目指す「Edgecrossコンソーシアム」は2022年3月18日、同団体の活動報告や2022年度の基本方針などを説明する「Edgecrossフォーラム 2022春」を開催した。
エッジコンピューティングにおける共通基盤の構築を目指す「Edgecrossコンソーシアム」は2022年3月18日、同団体の活動報告や2022年度の基本方針などを説明する「Edgecrossフォーラム 2022春」を開催した。製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)ニーズは堅調である一方で、取り組み方に悩みを抱えている企業を支援するため活動を展開していくとした。
自動車や脱炭素関連のWG、勉強会も新設
EdgecrossコンソーシアムはFAの要素とIT領域の融合を促進するために、企業や産業領域の枠を超えて、オープンなエッジコンピューティング領域のソフトウェアプラットフォーム「Edgecross」などを軸とした各種活動を展開する団体である。現在、オムロン、トレンドマイクロ、NEC、日本IBM、日本オラクル、日立製作所、三菱電機が幹事会社として参加している。
参加企業の業種は幅広く、ソフトウェアや工作機械、産業用PC、システムインテグレーターなど380社以上が登録している。また、Edgecrossの基本ソフトウェアは現時点で4000ライセンス以上が導入されたという。
Edgecrossコンソーシアム 事務局長の徳永雅樹氏は2021年度の活動を振り返り、「経営環境の不確実性が増し、地球環境への対応が求められる中、製造業におけるDXのニーズが高まっている。これに伴い、製造現場のデータをITと連結するプラットフォームであるEdgecrossの採用件数も増加傾向にある」と語った。一方で、DXの取り組みについて悩みを抱えるユーザーもまだ多く存在しているとして、今後も製造業向けのDX取り組み支援を推進するとした。
2022年の活動方針としては「展示会などを通じたソリューション訴求の強化による市場認知度の向上」「Edgecrossの会員と連携したソリューションメニューの拡張と、ユーザーへの情報提供」「ユーザーへのシステム構築支援メニューの拡充」「部会やWG(ワーキンググループ)など会員活動を通じた会員事業拡大に貢献する活動推進」の4つを軸に据えるという。
ソリューション構築や技術仕様策定などを議論する部会活動においては、2022年度から「自動車関連製造業向けソリューション構築WG(ワーキンググループ)」や「カーボンニュートラル勉強会」などを新設する計画がある。この他、Edgecross使用時のシステムセキュリティ運用に関する「セキュリティガイドライン策定WG」も立ち上げる予定だ。
また、「FOOMA JAPAN2022 国際食品工業展」(2022年6月7日〜10日)や「JIMTOF2022 第31回日本国際工作機械見本市」(2022年11月8日〜13日)、「第7回 スマート工場 EXPO」(2023年1月25日〜27日)に幾つかのWGが参加するなど、認知度向上も推進する。
加えて、以前から提供していたEdgecrossを用いたPoC(概念実証)構築支援サービスについても、Edgecross会員企業の商品やサービスと連携したメニューを追加していく予定だ。2022年1月からはNTNの「軸受診断アプリ」をメニューに加えている。
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