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工場や住宅などで使えるロボット技術、つかみにくいものをつかめるハンド技術も2022国際ロボット展(2/2 ページ)

パナソニックは、「2022国際ロボット展(iREX2022)」(リアル展、東京ビッグサイト、2022年3月9〜12日)に出展し「工場や作業現場」「生活圏」「住宅やオフィス空間」などそれぞれの環境でのロボット活用について訴えた。また、独自のロボットハンド技術や、農業用ロボットなどについても出展した。

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“つかめないものをつかめるようにする”ロボットハンド技術

 ロボット関連技術としては、さまざまな“つかめなかったものをつかめるようにする”ハンド技術を紹介した。1つは、金沢大学 理工研究域 フロンティア工学系 教授の渡辺哲陽氏と共同研究を進めている「1モーターで2把持モードが使える変形グリッパ」である。これは、従来はつかみにくかった布や紙など薄い対象物のつまみあげを可能としたものだ。特徴となるのが、独自のパッシブ機構による変形構造を持ち、1つのモーターでこれらの作業を可能としたという点だ。モーター数が少ないために小型化を可能としている。

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「1モーターで2把持モードが使える変形グリッパ」[クリックで拡大]
パナソニックの布を摘み上げるロボットハンドのデモ[クリックで動画再生]

 また、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同研究を行い、NEDOブースで出展したのが、2指のロボットハンド先端に巻き上げ式のフィルム構造を採用し、つぶれやすいものでも優しくつかむことができるグリッパーだ。2指の指の先端で挟み、その後はフィルムを巻き上げることで力のかかりやすいところまで引き上げ、やさしくつかみあげることができる。イチゴなどの果物でもキズ付けることなくつかめる点が特徴だ。実用化は2026年頃を目標としているが「巻き上げ構造などを含め6個のモーターを採用するなど機構が複雑でどうしても大きくなってしまう点が課題だ。構造のシンプル化などを含め、小型化や軽量化に向けて研究を進めていく」(担当者)としている。

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フィルム巻き上げ構造を採用したグリッパ[クリックで拡大]

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