東京ドームの入場、決済サービスを担うパナソニックの顔認証技術:人工知能ニュース
パナソニック システムソリューションズ ジャパンは、同社の顔認証技術を活用した入場、決済サービスを東京ドームで運用開始する。入場や店舗での決済をチケットレス化、キャッシュレス化する。
パナソニック システムソリューションズ ジャパンは2022年3月1日、同社の顔認証技術を活用した入場、決済サービスを、東京ドームで運用開始すると発表した。顔認証決済は同月2日から、顔認証入場は同月25日から運用を開始する。両サービスとも一部のゲート、店舗での運用となる。
顔認証入場、決済サービスは、同社の顔認証クラウドサービス「KPASクラウド」の入場、決済、チケッティング連携アプリケーションを使い、東京ドームでの巨人戦の入場や店舗での決済をチケットレス化、キャッシュレス化するものだ。
顔認証入場サービスは、利用者が事前に専用Webサイトでチケット情報に顔の画像を登録しておき、ゲートの専用レーンを通ることで顔認証し、入場できる仕組みだ。顔認証の実証実験環境では、マスクを着用していても99%以上認証できた。
本格導入にあたって新たに設計した顔認証入場ゲートは、移動や設置がしやすく、場所や時間、季節で変わる設置条件に対応する。また、利用者が使いやすいよう、ユニバーサルデザインを採用している。
顔認証入場の効果には、待ち時間が減ること、接触機会も減って安心安全な入場ができること、チケットの紛失、なりすまし防止などがある。
顔認証決済を利用する場合は、利用者が事前にクレジットカード情報も登録し、店舗に設置された端末のカメラで本人確認をする。決済時にはPIN(暗証番号)を入力する。
顔認証決済には、接触機会の低減によって感染症などの感染リスクが下がること、顧客体験の向上などの効果がある。
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