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顔認証による入退管理システムを自社に導入、約8000人が対象:人工知能ニュース
パナソニックのコネクティッドソリューションズ(CNS)社は、東京本社に顔認証による入退管理システム「KPAS」を導入した。社員証の画像を活用し、顔認証と勤怠管理との連携も行える。
パナソニックは2020年3月4日、社内カンパニーのコネクティッドソリューションズ(CNS)社が東京本社に顔認証による入退管理システム「KPAS(ケイパス)」を導入したと発表した。7、15、16、17階の4フロアに導入し、登録人数約8000人を対象とする。
KPASは、深層学習を用いた顔認証技術による入退セキュリティおよびオフィス可視化システムだ。一括での顔登録が可能なほか、専用端末で顔と名刺を同時に登録し、最短15秒で利用できる。社員以外に来訪者の入退管理も可能となり、最大3万人を登録できる。一度登録した来訪者の顔画像は、顔認証による本人確認が終了後、一定期間を経て無効とされる。
今回の導入では社員証の画像を活用し、勤怠連携のための認証精度を継続的に検証。KPASが入出退時の顔認証の結果パラメーターを分析し、認識精度が低いユーザーを抽出、システム管理者と連携することで認証精度の改善を図る。顔認証での活用が想定されていない社員証でも認証可能となることを目指す。
登録者は入退室時に壁掛けチェッカーの前に近づくことで、顔認証だけでドアの解錠ができる。さらに、入退許可の際にKPASが勤怠管理システムに情報を通知し、勤怠管理システムが自動で入退出時刻を記録することで、顔認証と勤怠管理との連携も行える。同社は今回の導入結果を踏まえ、KPASの機能強化を図る。
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