セーフィーがエッジAIクラウドカメラを開発中、物体検知や無人店舗などで活用:リテールテックJAPAN 2022
セーフィーは、「リテールテックJAPAN 2022」において、開発中の「エッジAIクラウドカメラ」を披露した。現在、実機検証を進めているところで2022年内の市場投入を計画している。
セーフィーは、「リテールテックJAPAN 2022」(リアル展、2022年3月1〜4日、東京ビッグサイト)において、開発中の「エッジAIクラウドカメラ」を披露した。現在、実機検証を進めているところで2022年内の市場投入を計画している。
同社は、監視カメラなどによる映像をクラウドに録画するプラットフォーム「Safie」を展開している。2014年10月の設立から事業を拡大しており、クラウド録画サービスでシェアトップとなるなど注目を集めているスタートアップだ。
クラウド録画サービスという名前の通り、同社が提供するカメラデバイスで撮影した映像データはクラウド上に録画するのが基本だった。一方、今回展示したエッジAIクラウドカメラは、カメラデバイス内にエッジAI(人工知能)を組み込んでおり、物体や人の検知などの映像解析をリアルタイムで行いながらクラウドに録画できるようになっている。
併せて、W-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応することで無線LAN接続の安定性も向上している。従来機種と比べて、マイクとスピーカーの性能も向上しており、トークバック機能による双方向通話も行えるとしている。
セーフィーは現場DX(デジタルトランスフォーメーション)に向けたクラウド録画サービスの展開を強化しており、2022年以降に物体検知AI、2023年以降に無人で運用できるスマート店舗などに拡大していく方針。エッジAIクラウドカメラは、これらの展開拡大で重要な役割を果たすとみられる。
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