創業70周年を機にブランド再構築、新生ツインバードは2つのラインで製品展開:デザインの力(3/3 ページ)
ツインバード工業は2021年11月9日、「創業70周年リブランディング&新製品発表会」を開催。同社 代表取締役社長の野水重明氏がリブランディングに至った背景や狙い、今後のビジョンなどについて説明した。併せて、リブランディングの起点となる新生ツインバードの第1弾製品を発表した。
2つのブランドラインで展開される新生ツインバード製品
同社は、創業70周年リブランディングの説明に併せて、今回新たに設定したブランドラインの1つKando Simpleに分類される、新生ツインバード製品の第1弾として「スチームオーブンレンジ(DR-F871W)」を発表した。
同製品は、同社独自技術である「上下で包むWスチーム」を搭載し、せいろで蒸したかのようなおいしさを実現。必要な機能にだけ絞り、低温調理も簡単に行えるスチームオーブンレンジだ。「せいろで蒸したような調理がスチームオーブンレンジで実現できないか? という開発担当者の生活者目線が開発のきっかけとなった」(同社 執行役員 マーケティング本部長の浅見孝幸氏)。せいろ蒸しの仕組みに注目し、スチームの当たり方を徹底的に見直して、上下から包み込むように蒸気でしっかりと蒸し上げるWスチーム技術を開発することができたという。
スチームオーブンレンジは2021年11月25日から同社公式Webサイトで先行予約を開始。販売は2022年1月14日を予定する。
その他、Kando Simpleのブランドラインには、スティック型クリーナーや電子レンジなどカラーバリエーションを含めて16製品が含まれる。
一方、Takumi Premiumのブランドラインに分類される製品には、現在、コーヒー界のレジェンドと呼ばれる田口護氏監修の全自動コーヒーメーカー(CM-D457B)と、ヘッドスパ美容の第一人者である山本幸恵氏監修の「防水ヘッドケア機(TB-G001)」がある。「これらは、燕三条の高い技術力を持った協力工場、そして粘り強くやり抜く職人カルチャーによって実現できた製品といえる。特に全自動コーヒーメーカーは、世界的に有名な田口氏にも認めていただき、製品化できた代表的な成功例といえる」(浅見氏)。
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