連載
1DCAEの考え方によるカップのデライトデザイン:デライトデザイン入門(7)(4/4 ページ)
「デライトデザイン」について解説する連載。連載第7回では、リバース1DCAE⇒1DCAEのカップのデライトデザインへの適用手順を紹介。これにのっとって構造マップの作成、機能マップの考察を実施し、これらを受けて価値を抽出して、価値からアイデアを創出する。さらに、出てきたアイデアの1つについて具現化の方法を考える。
材料、加工方法、形状の関係
以上の説明では、形状を同じとして材料の検討を行った。しかしながら、カップを形状の違いで分類すると図15のようになる。これから、形状が決まると材料もほぼ決まり、逆に材料を決めると形もほぼ決まることが分かる。これは「材料が決まると加工方法が決まり、形も決まる」、もしくは「形を決めると、材料・加工方法も決まる」という事実を意味する。
この材料、加工方法、形状の関係は図16の材料・加工方法マトリクス(参考文献[6])を用いて表現すると分かりやすい。従って、デライトデザインのプロセスでは形状、加工方法、材料を独立に考えるのではなく、同じ土俵で考える必要がある。
参考文献:
- [6]Michael F. Ashby, Material、Third Edition, Butterworth-Heinemann 2014
次回は、最終回としてデライトデザインの今後の展開について考える。 (次回へ続く)
筆者プロフィール:
大富浩一/山崎美稀/福江高志/井上全人(https://1dcae.jp/profile/)
日本機械学会 設計研究会
本研究会では、“ものづくりをもっと良いものへ”を目指して、種々の活動を行っている。デライトデザインもその一つである。
- 研究会HP:https://1dcae.jp/
- 代表者アドレス:ohtomi@1dcae.jp
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