ニュース
装着型ロボットが米国食品医薬品局の医療機器認証を取得:医療機器ニュース
CYBERDYNEが開発した装着型ロボット「HAL医療用単関節タイプ」が、米国食品医薬品局(FDA)のクラスI医療機器に登録された。脳神経系疾患によるまひや、整形疾患による運動障害などを持つ患者の機能回復の治療に使用できる。
CYBERDYNEは2021年8月30日、装着型ロボット「HAL医療用単関節タイプ(医療用HAL)」が、米国食品医薬品局(FDA)のクラスI医療機器に登録されたと発表した。
登録された医療用HALは、日本で2020年8月に医療機器認証を取得したものと同型の製品。サポーター類を付け替えることで、肘や膝、足首などへ装着が可能だ。脳神経系疾患によるまひや、整形疾患による運動障害などを持つ患者の機能回復の治療に使用できる。
医療用HALは、2019年に欧州で医療機器認証を取得したほか、マレーシアやタイなどアジアにおいても医療機器として登録されている。さらに2021年9月2日には、米国に続き、オーストラリアTGA(保険省薬品・医薬品行政局)より医療機器の市販許可申請が認められ、ARTG(Australian Register of Therapeutic Goods)に登録された。
同社は今後、他の国においても医療機器化を進める予定だ。下肢型の医療用HALは既に各国で医療機器として使用されているため、単関節タイプと併せて活用することで、疾患や回復ステージに合わせて機器を使い分けられるとしている。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ロボットによる完全自動化のPCR検査サービス事業を開始
川崎重工業は、ロボットによる全自動PCR検査システムを藤田医科大学構内に設置し、「川崎重工業株式会社 藤田医科大学内PCR検査センター」としてPCR検査サービス事業を開始する。 - タブレット型ロボットを用いたがん薬物療法の治療支援の評価研究を開始
日立製作所とがん研究会有明病院は、がん薬物療法中の患者の体調や副作用状況などの事前確認に、タブレット型ロボットを活用した場合の効果に関する評価研究を共同で実施する。 - 容体急変時の救命訓練が可能、テムザックが歯科向け小児患者型ロボットを開発
テムザックは2020年10月8日、歯科治療を受ける子供の動きをリアルに再現する小児患者型ロボット「Pedia_Roid」を新開発した。治療を嫌がる子供への対処方法に加えて、急激な容体変化が発生した場合の救命方法も学べる。 - 寝たきりでも手先を使った接客を可能にする合体型分身ロボットを開発
川田テクノロジーズとオリィ研究所は、病気や重度障害などにより外出が困難な人でも、遠隔操作で手先を使った接客が可能になるロボットを開発する「テレバリスタ(Tele-Barista)プロジェクト」を開始した。 - 国産の手術支援ロボットが製造販売承認を取得
メディカロイドの手術支援ロボットシステム「hinotoriサージカルロボットシステム」が、国産として初めて製造販売承認を取得した。同システムは、執刀医や助手の医師の負担を減らし、スムーズで低侵襲な外科手術を支援する。