ニュース
ロボットによる完全自動化のPCR検査サービス事業を開始:医療機器ニュース
川崎重工業は、ロボットによる全自動PCR検査システムを藤田医科大学構内に設置し、「川崎重工業株式会社 藤田医科大学内PCR検査センター」としてPCR検査サービス事業を開始する。
川崎重工業は2021年2月4日、同社のロボットを活用した全自動PCR検査システムを藤田医科大学構内に設置したと発表した。医療との連携を含めたシステムの有効性を実証するとともに、衛生研究所の登録を進める。登録が完了次第、「川崎重工業株式会社 藤田医科大学内PCR検査センター」として、PCR検査サービス事業を開始する。
→特設サイト「新型コロナウイルス 製造業が直面する未曾有の試練」
同システムは、医療従事者の感染リスクを抑えつつ、PCR検査能力の拡大、強化を図るため、メディカロイド、シスメックスと共同で開発。ロボットを活用し、PCR検査の全行程を無人化および自動化することで、80分以内での検査を可能にした。1日に16時間稼働した場合、最大2500検体の検査に対応する。
藤田医科大学で採取したPCR検体を同システムでPCR検査し、その結果から最終的に藤田医科大学で判定する。藤田医科大学では、2020年12月から1日当たり最大1500検体のPCR検査を実施しているが、同システムの本格稼働時には1日最大2500件の検査が追加で可能となり、最大4000検体まで拡充できる見込みだ。
システム本体は12.2×2.5×2.9mで、コンテナとして移動にも対応する。川崎重工業では、イベントなどでの活用、空港などへの導入も視野に入れている。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ≫特設サイト「新型コロナウイルス 製造業が直面する未曾有の試練」
- 新型コロナウイルス不活化効果を持続する竹抽出物含有アルコール製剤
タケックスは、モウソウチク抽出物を含むアルコール製剤が、新型コロナウイルスに対して、15日後でも99.99%のウイルス不活化効果を持続することを示した。 - −70℃の環境を18日間保持する保冷ボックスを開発
パナソニックは、ドライアイスなどの保冷剤を用いて、−70℃の環境を最長で18日間保持できる真空断熱保冷ボックス「VIXELL」を開発した。箱型に一体成型することで、冷気漏れの原因となる継ぎ目を無くした。 - 新型コロナウイルスの長期的な肺への影響と防御免疫記憶をネコで確認
東京大学は、新型コロナウイルスに感染したネコは、無症状にもかかわらず長期的に肺の炎症が続くこと、回復したネコは約4週間後に同ウイルスを接種しても感染しないことを明らかにした。 - 医療機関での新型コロナ対策を支援する、遠隔モニタリングパッケージ
キヤノンマーケティングジャパンは、ネットワークカメラの映像を活用した「医療機関向け遠隔モニタリングパッケージ」を発表した。医療機関における、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止をサポートする。 - 抗ウイルス/抗菌機能を備えた3Dプリンタ用フィラメントを開発
DICは、抗ウイルス/抗菌機能を有した3Dプリンタ向け熱可塑性プラスチック材料を開発したことを発表した。抗ウイルス性/抗菌性に作用するフィラメントの開発は「国内初」(同社)だという。 - ワクチンや血液を効率的に輸送できる、医薬品向け定温輸送容器セット発売
シャープは、スギヤマゲンと共同開発した、医薬品向け「定温輸送容器セット」を発売した。ワクチンや細胞、血液などを適切な温度で管理できるセットで、スギヤマゲンが販売する。