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トヨタ、3D CADが動作するVDI環境構築でエンジニアの在宅勤務を加速CADニュース

トヨタ自動車が設計開発部門における新たな働き方と業務効率化に向けた取り組みを加速している。設計開発部門向けに3D CADが動作するVDI環境を、Nutanixのソフトウェアを統合したHCI製品「Lenovo ThinkAgile HXシリーズ」で構築した。今後、他のトヨタグループ企業への展開やCAEを利用する研究開発部門の働き方改革の実現にも役立てる。

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 トヨタ自動車が設計開発部門における新たな働き方と、業務効率化に向けた取り組みを加速している。

 設計開発部門向けに、3D CADソフトウェアが動作する仮想デスクトップ(VDI)環境を、Nutanixのソフトウェアを統合したハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)製品「Lenovo ThinkAgile HXシリーズ」で構築。設計開発部門のエンジニアの働き方改革と業務効率化を実現する。

3D CADが動作するVDI環境の構築に必要なHCIの導入を検討

 2016年から働き方改革へのコミットメントをいち早く表明し、オフィス業務に従事する社員だけでなく、技術系部門に所属するエンジニアの在宅勤務も積極的に推奨してきたトヨタ自動車。しかし、ハイエンドな3D CADソフトウェアを使って設計業務を行うエンジニアにとって、オフィスに設置されている高性能ワークステーションの利用が不可欠であったことから、設計開発部門に属する全社員の在宅勤務をサポートすることが難しかったという。

 こうした状況を受け、トヨタ自動車は高性能なアプリケーションや3D CADソフトウェアが動作するVDI環境の構築に必要なHCIの導入を検討。2019年に、Nutanixのソフトウェアを統合したHCI製品であるLenovo ThinkAgile HXシリーズを100台導入し、2300の仮想マシン数を実現するVDI環境を構築した。

 Lenovo ThinkAgile HXシリーズは、サーバ、SAN(Storage Area Network)、ストレージを同一筐体に実装するシンプルな構成と高い柔軟性を誇るHCI製品で、あらゆる規模のワークロードに対応できる点が大きな特長だ。また、vGPUをサポートするNutanixのHCIソフトウェアとNVIDIAの高速GPUによって、エンジニアが求める3Dグラフィックス描画性能やレスポンスを実現するVDI環境を構築できる。

コロナ禍での対応、そしてグループ企業や研究開発部門への展開

 トヨタ自動車では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大によって、在宅勤務の必要性がより一層高まったことを受け、同様の仕組みを基に、物理ワークステーションからVDIへの置き換えを加速。当初の拡張計画を大幅に前倒し、約1000台分のVDI環境をわずか2カ月ほどで構築し、コロナ禍における設計開発部門での在宅勤務制度の普及、働き方改革を推進した。

 今後は、他のトヨタグループ企業にも同様の仕組みを展開する計画。将来的にはVDI上で処理負荷の高いCAEソフトウェアを利用できる環境を構築し、研究開発部門のさらなる働き方改革の促進を目指すとしている。

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