歩行をAI解析して健康に役立てる3Dカメラ搭載ロボットがデザインコンペで金賞:デザインの力
RDSは、イタリアの国際デザインコンペティション「A’Design Award&Competition 2020-2021」において、同社が開発を進めている「Gait Analysis Robot Medical Health Measurement System」が、メディカルデバイス・医療機器デザイン部門でゴールドを受賞したことを発表した。
RDSは2021年6月3日、イタリアの国際デザインコンペティション「A’Design Award&Competition 2020-2021」において、同社が開発を進めている「Gait Analysis Robot Medical Health Measurement System」が、メディカルデバイス・医療機器デザイン部門(Medical Devices and Medical Equipment Design Award Category)でゴールドを受賞したことを発表した。
メディカルデバイス・医療機器デザイン部門でゴールドを受賞した「Gait Analysis Robot Medical Health Measurement System」 ※出典:RDS [クリックで拡大]
Gait Analysis Robot Medical Health Measurement Systemは、3Dカメラを搭載したロボットが被験者の後を追跡し、記録した歩行データから疾病の有無や進行度合いなどを推定できるシステムである。近年の研究では、人間の歩行動作には疾病やその進行度などによってさまざまな特徴が現れることが分かっており、歩行が新たなバイオマーカーになり得る可能性を秘めている。
ロボットに搭載された3Dカメラで人間の歩行動作を3Dデータとして記録し、クラウドサーバへアップロードした後に、疾病データとAI(人工知能)を用いて解析を行い、判定結果を算出する。これにより、従来困難とされてきた病気の早期発見や未病対策に役立てることができるという。
一般的に、正確な歩行動作の測定を行うには、高価なモーションキャプチャーシステムが必要とされるが、同プロダクトであれば安価に簡潔に、従来よりも多くの項目を測定できる。実際の測定では、平たんな直線を5m往復歩行するだけでよく、測定マーカーなどを設置する必要はない。
同プロダクトは、RDSと厚生労働省傘下の国立障害者リハビリテーションセンター研究所との共同研究により実現したものである。両者で原理試作と実験を繰り返し、3Dカメラの測定精度が担保できる距離を保って被験者の歩行に追従する、独自の測定方式を確立した。クラウドサーバ上での解析、照合に用いられる疾病データについては、国立障害者リハビリテーションセンター研究所が提供。機械学習を用いて解析結果の判定精度を向上させながら、歩行動作を新たな健康のバロメーターとして位置付けることを目指すとしている。
また、同じくA’Design Award&Competition 2020-2021にエントリーした次世代パーソナルモビリティ「RDS Wusa Electric Personal Mobility」と、日常の走行性能と非常時の防災性能を両立した幼児用カート「RDS Gaaba Infant Cart」の両プロダクトについてもぞれぞれのカテゴリーで入賞を果たしている。
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