「9兆円規模」のIoT市場成長を見据え、オプティムが展開する7つの製品:製造業IoT
オプティムは2021年5月27日、AI/IoTプラットフォーム「OPTiM Cloud IoT OS」に搭載された機能を個別に切り出し、IoT対応機器管理サービス「OPTiM IoT」など7つの製品として展開すると発表した。
オプティムは2021年5月27日、AI(人工知能)/IoT(モノのインターネット)プラットフォーム「OPTiM Cloud IoT OS」に搭載された機能を個別に切り出し、IoT対応機器管理サービス「OPTiM IoT」など7つの製品として展開すると発表した。クラウド上でのIoT対応機器の一元管理などを可能にする。
クラウド上でIoT機器を遠隔管理
今回新しく展開する製品はOPTiM IoTの他、高精度3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」、遠隔操作サービス「Optimal Remote IoT」、画面共有・遠隔操作サービス「Optimal Remote Web」、AI活用契約書管理サービス「OPTiM Contract」、マーケティングDX(デジタルトランスフォーメーション)サービス「OPTiM Digital Marketing」、クラウド認証基盤サービス「OPTiM ID+」の7製品。その中から本稿では、産業用途向けの製品であるOPTiM IoTとOPTiM Geo Scanを紹介する。
OPTiM IoTは国内外の施設に設置したIoT対応機器の状況をクラウド上でリアルタイムに可視化して、一元管理できるサービスだ。機器の異常発生時には、担当者にメールなどでアラート通知が届く。その後、担当者はOPTiM IoT上で現場状況や対応方法をすぐに確認できるため、ダウンタイムを最小化するとともに、現場に向かう手間が省けるため保守コストも低減できる。
また、使用頻度の低い機器や設備を可視化する機能もあり、これを通じて機器や人員配置の最適化も図れる。機器のライフサイクルマネジメントにも対応しており、故障の予防/予知や、メンテナンスのタイミング適正化などに役立てることも可能だ。
OPTiM IoTとIoT機器の接続は、IoT機器へのエージェント導入やIoTゲートウェイの設置などを通じて行う。この他、機器や設備の計測結果の表示画面をカメラで撮影して、そのカメラをOPTiM IoTに接続するといった方法にも対応する。
料金は1デバイス当たり月額1000円(税別)。サービス提供開始時期は2021年8月を予定している。
iPhoneで3次元測量を可能にするアプリケーション
OPTiM Geo ScanはiPhoneやiPadなどを用いて3次元測量を可能にするアプリケーションである。
iPhoneやiPadに搭載されているLiDARセンサーで測量対象物をスキャンすることで、3次元データを取得できる。1000m2以下の比較的小規模な現場での測量に適しており、測量作業が1人で手軽に行えるため作業効率化が見込める。実際にオプティムの調査では、従来の方式での3次元測量に比べて測量時間は60%削減、3D測量費用も80%削減することに成功したという。
年契約であれば、1現場当たり月額2万7000円(税別)で利用できる。
この他の製品については、例えばOptimal Remote IoTは社外から社内PCへの接続を通じてIoT機器の遠隔操作を可能にする。また、Optimal Remote Webは顧客によるWebフォーム記入の遠隔サポート、OPTiM ContractはAIによる契約書管理、OPTiM Digital MarketingはCRM(顧客関係管理)によるマーケティング施策の効率化、OPTiM ID+はシングルサインオンサービスを提供する機能が搭載されている。
オプティム 代表取締役社長 菅谷俊二氏は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受けて、今後各業界でAIやIoTを用いたDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速していくことは間違いない。特にIoT市場は今後、9兆円規模以上の市場に成長すると考えている。今回リリースする7製品に加えて、当社がこれまでさまざまな業界で培ってきたサービス開発経験などを生かした、新しい製品を投入していく予定だ」と語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- AI、IoTを活用した商品やサービスで企業のDXを支援する合弁会社を設立
KDDIとオプティムは、2021年5月に合弁会社を設立する。新会社「DXGoGo」では、両社の強みを生かし、AIやIoTなどを活用した商品開発およびサービス企画を通じて、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する。 - 遠隔作業支援サービスがWeb会議と連携、複数人による支援が可能に
オプティムは、同社の遠隔作業支援サービス「Optimal Second Sight」をWeb会議システムと連携させ、複数人で同時に作業支援できる機能を提供開始する。ZoomやMicrosoft Teamsと連携して、Web会議参加者全員で現場の状況把握や指示出しができる。 - 国産手術支援ロボット「hinotori」がIoTプラットフォームと連携、AI解析が可能に
オプティムは、メディカロイドの手術支援ロボットシステム「hinotori サージカルロボットシステム」の運用支援などを行うネットワークサポートシステムのプラットフォームである「Medicaroid Intelligent Network System(MINS)」を、メディカロイド、シスメックスと共同開発したと発表した。 - 川崎重工とオプティムが業務提携、精密機械におけるAI活用などが狙い
川崎重工業とオプティムは、精密機械およびロボット分野のAI、IoT活用に関して業務提携の覚書を締結した。両社それぞれの強みを生かしながら、AI、IoT関連の新たなビジネスソリューションを早期に開発し、グローバル展開を目指す。 - 月額1980円でスマホがAIカメラに、オプティムがサービスを拡充
オプティムは、AI(人工知能)画像解析技術で各業界特有の課題解決を実現するパッケージサービス「OPTiM AI Camera」の適用範囲をさらに拡大する新サービスとして「OPTiM AI Camera Lite」「OPTiM AI Camera Mobile」「OPTiM AI Creator」を発表。これらの新サービスは2019年度内をめどに提供する計画だ。 - 枝豆の売価が3倍になるピンポイント農薬散布技術、オプティムが農家に無償提供
オプティムが東京都内で「スマート農業アライアンス」の成果発表会を開催。減農薬による付加価値で枝豆の売価が3倍になった「ピンポイント農薬散布テクノロジー」を無償提供することで、農家にとってリスクのないスマート農業の普及に乗り出すことを明らかにした。