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乳房全体の3D画像を作成できる、リング型超音波画像診断装置を発売医療機器ニュース

Lily MedTechは、乳房用のリング型超音波画像診断装置「COCOLY」の医療機器製造販売認証を取得し、国内販売を開始した。散乱像再構成技術「リングエコー撮像法」を活用し、自然な形に近い乳房全体の3D画像を作成できる。

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 Lily MedTechは2021年5月10日、乳房用のリング型超音波画像診断装置「COCOLY(ココリー)」の国内販売を開始した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業での成果を活用した製品で、同年4月28日に医療機器製造販売認証を取得している。

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乳房用のリング型超音波画像診断装置「COCOLY」 出典:NEDO

 ベッド型の検診装置のため、受診者がうつ伏せになり、中央にある穴に乳房を片方ずつ挿入して使用する。散乱像再構成技術「リングエコー撮像法」により、リング型振動子アレイが乳房をスライスするように撮像する。既存の検査手法に比べ、自然な形に近い乳房全体の3D画像を作成できる。

 リングエコー撮像法は、東京大学が開発した技術。Lily MedTechは東京大学発のベンチャー企業で、同技術の実用化のため、2016年に設立された。

 乳がん検診で一般的な乳房X線検査(マンモグラフィ)は、X線被ばくのリスクや検査時の痛みに加え、乳腺と腫瘍の判別が難しいという課題があった。COCOLYは、被ばくや痛みがなく、乳腺比率が高い女性にも適しており、幅広い世代に対応する。

 同社は今後、撮影技師のスキルに依存せず、読影の負担を軽減するため、AI(人工知能)を活用した診断支援ツールの開発も予定している。

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