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EV充電のe-Mobility Powerが150億円調達、トヨタ日産ホンダ三菱自など出資電気自動車

東京電力ホールディングスと中部電力が共同出資で設立し、電気自動車(EV)など電動車向けの充電インフラを整備するe-Mobility Powerは2021年4月5日、第三者割当増資の実施によって150億円を調達したと発表した。

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 東京電力ホールディングスと中部電力が共同出資で設立し、電気自動車(EV)など電動車向けの充電インフラを整備するe-Mobility Powerは2021年4月5日、第三者割当増資の実施によって150億円を調達したと発表した。東京電力ホールディングスと中部電力が増資した他、トヨタ自動車や日産自動車、ホンダ、三菱自動車、日本政策投資銀行が新たに出資した。

 e-Mobility Powerは、トヨタと日産、ホンダ、三菱自、日本政策投資銀行、東京電力エナジーパートナー、中部電力が2014年に設立した日本充電サービスの事業を2021年4月1日付けで承継した。日本充電サービスは、初期の充電インフラ構築と維持を担ってきた。増資後の出資比率は、東京電力ホールディングスが54.7%、中部電力が36.4%、トヨタと日産、ホンダ、三菱自がそれぞれ1.9%、日本政策投資銀行が1.3%となる。資本金は200億円となる。これにより日本の充電インフラを支える協力体制を継続するとともに、充電ネットワークの拡充を加速させる。

 国内の充電インフラの課題について、e-Mobility Powerは充電インフラの整備状況の認知度の低さや、採算性の低い空白エリアへの充電インフラ設置を挙げる。また、都心部の充電インフラが有料駐車場や自動車販売店などに偏っていて気軽に使うことが難しいことも課題として指摘している。

 現在、10km四方の範囲に急速充電器が0基という空白エリアが北海道や東北などを中心に残っている。高速道路で70km以上にわたってサービスエリアやパーキングエリアに充電器が設置されていない区間は、全国に18カ所ある。国道や県道など主要な道路で充電器がない区間が40km以上あるケースは、全国で60カ所に上る。さらに、70km以上の空白区間は44カ所、100km以上の空白区間は11カ所ある。「充電器が近くにある」という安心感がEVの走行範囲拡大に効果的であるとし、稼働率だけでなく、存在することの価値も重視すべきだとしている。

 2022〜2024年にピークを迎える充電インフラの更新も重要な取り組みとなる。充電器は設置から8〜10年で老朽化するため、日本充電サービスが初期に設置した充電器が順次更新時期を迎える。充電インフラを更新する際は、現状の充電待ち渋滞や、今後の稼働率上昇を考慮して複数口の充電に対応したタイプに増強することも求められる。採算性の低いエリアに充電器を整備するには、政策面での支援や補助が必要だと訴えている。

 なお、公共充電サービスが事業として自立し、持続的な状態に達するには、国内で100〜150万台規模のEVの普及が必要だとしている。次世代自動車振興センターの統計によると日本のEV保有台数は2019年度末時点で12万3717台だ。

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