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有機EL材料の中国での供給体制を強化、成都市で新工場を本格稼働:工場ニュース
出光興産は、アジアで3カ所目の有機EL材料製造工場となる「出光電子材料(中国) 成都工場」の本格稼働を開始した。成都工場の年間生産能力は12tで、静岡や韓国の拠点を合わせた出光興産グループの年間生産能力は、合計22tとなる。
出光興産は2020年12月2日、2021年1月からの出荷に向けて、有機EL材料を製造する「出光電子材料(中国)成都工場」の本格稼働を開始した。また同日、中国政府関係者や取引先などを招き、オープニングセレモニーを開催した。
成都工場の所在地は、中国・四川省成都市。生産能力は年間12tだ。これに御前崎製造所(静岡県)の2t、出光電子材料韓国(韓国・パジュ)の8tを合わせて、出光興産グループの年間生産能力は合計22tとなる。
近年、中国は有機ELディスプレイ生産国として著しく成長している。同社はアジアで3カ所目の有機EL材料製造拠点となる成都工場を本格稼働させることで、中国において、高機能ディスプレイに対応する有機EL材料を安定供給する。また、3製造拠点の運営によって、国内外に安定的な供給体制を構築し、各国の需要拡大に対応する。
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