低反射で曇りにくい、高性能フェイスシールドなどを発売:医療機器ニュース
シャープは、フィルム表面の特殊加工により光の映り込みを低減し、曇りを防止するフェイスシールド、アイシールド、マウスシールドを発表した。同社がこれまでの液晶パネル開発で培った特殊加工技術が生かされている。
シャープは2020年11月9日、フィルム表面の特殊加工により光の映り込みを低減し、曇りを防止するフェイスシールド、アイシールド、マウスシールドを発表した。4種類6モデルがあり、同月上旬より順次発売する。販売価格は、例えば軽量チタンフレームのフェイスシールド「FG-800M」が8980円(税込)となっている。
各シールドには、シャープがこれまでの液晶パネル開発で培った特殊加工(モスアイ)技術が生かされている。フィルムの両面に微細な凹凸を持つモスアイ構造を施すことで、表面反射率が片面約0.3%まで低減した。そのため、日光や照明の反射で視界を遮られることがない。
また、モスアイ技術と新しく開発した特殊なアクリル系樹脂を組み合わせることで、高湿度の環境や温度差のある場所で発生する、結露や呼気による曇りを防止する。
シールドを長期間使用できるよう、フィルム表面には傷を付きにくくする特殊加工を施している。長期の使用によって傷が目立ってきた、破損したという場合は、交換用フィルムのみの購入が可能だ。
フレーム部分のデザインはプロダクトデザイナーの大浦イッセイ氏が監修し、素材に強度、耐久性に優れた軽量チタン(βチタン)を採用しているため、長時間でも快適に装着できる。なお、フレーム部は、眼鏡の生産で知られる福井県鯖江市で製造する。
フェイスシールドについては、チタンフレームのほか、価格を抑えたポリカーボネート製フレームモデルも販売する。チタンフレームのフェイスシールドとマウスシールドは、MとSの2サイズを展開する。
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