39分で診断可能な新型コロナウイルス感染症用のPCR検査システムを開発:医療機器ニュース
ボッシュは、新型コロナウイルス感染症の迅速検査システムを開発した。検査結果までの所要時間は39分、検査システムの感度は95%、反応特異度は100%と、短時間かつ高精度に判定可能なPCR検査となる。
ボッシュは2020年9月25日、新型コロナウイルス感染症の迅速検査システムを開発したと発表した。検査結果までの所要時間は39分、検査システムの感度は95%、反応特異度は100%と、短時間かつ高精度に判定可能なPCR検査となる。ボッシュ ヘルスケア ソリューションズとR-Biopharmが共同開発した。
→特設サイト「新型コロナウイルス 製造業が直面する未曾有の試練」
ボッシュ ヘルスケア ソリューションズの分析装置「Vivalytic」向けの検査システムで、新型コロナウイルス感染症の原因ウイルス「SARS-CoV-2」のみの検出を目的としている。検査では、綿棒で患者の鼻や喉から検体を採取し、それを必要な試薬が全て含まれた検査カートリッジに入れる。この検査カートリッジをVivalyticに挿入する。
ボッシュが同年3月末に発売したVivalyticは、新型コロナウイルスとその他9種類の呼吸器病原体を2時間半で同時診断できる。今回、新型コロナウイルスのみを対象としたことで、検査システムをより迅速化。短時間で判定できるため、高速道路のサービスエリアや空港に設置した移動式検査センターでの使用に適している。
現在も開発を進めており、同年10月上旬以降には、1つの検査カートリッジで5人分の検体の同時診断が可能になるという。また、ソフトウェアの最適化により、今後数週間以内に陽性判定にかかる時間をさらに削減できる見込みだ。同年末までには、100万回の検査に対応可能な量を供給するとしている。
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