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モデルベース開発向けのリアルタイムシミュレーターを販売開始:組み込み開発ニュース
PALTEKは、モデルベース開発においてコントローラーの単体テストや統合テストを実施可能なリアルタイムシミュレーター「MODEL CUBE」を開発し、販売を開始した。ユーザーが開発したプラントモデルなどを自由に実装できる。
PALTEKは2020年9月3日、モデルベース開発においてコントローラーの単体テストや統合テストを実施可能なリアルタイムシミュレーター「MODEL CUBE」を開発し、販売を開始した。車載や産業用途での需要を見込む。
同製品は、FPGAを搭載。ユーザーが開発したプラントモデル、信号処理モデルをハードウェア化して実装することで、コントローラーの単体テストや統合テストを実施できる。容易な設定や操作が可能で、サイズは141×187×92mmだ。
1msの制御周期に対応すべく、タスク時間は200μs以下。FPGAが複雑な演算とI/O制御を担うことで、リアルタイム応答が可能となっている。15W以下の消費電力で動作する。
ユーザーのSimulinkモデルをHDLに変換し、MODEL CUBEプラットフォームに取り込み、アナログインタフェースやデジタルインタフェースに接続することで、すぐに使用可能となる。従来のHILSテスト装置と比較すると、システムコストの低減、サイズの小型化、HILS設定の時間短縮、評価、検証の効率化を促進している。
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