サムスンの「Galaxy Note20 Ultra」がUWB技術を採用:組み込み採用事例
NXP Semiconductorsは、同社のUWB高精度測距ソリューション、組み込みSIM、近距離通信、セキュアエレメントユニットがSamsung Electronicsの新型スマートフォン「Galaxy Note20 Ultra」に採用されたと発表した。
NXP Semiconductorsは2020年8月17日、同社のUWB(Ultra-Wideband:超広帯域無線)高精度測距ソリューション、組み込みSIM(eSIM)、近距離通信(NFC)、セキュアエレメント(eSE)ユニットがSamsung Electronics(サムスン)の新型スマートフォン「Galaxy Note20 Ultra」に採用されたと発表した。
UWB技術は、壁や人間、障害物が混在するマルチパス信号環境でも、高精度の位置特定機能を提供する。到達角度(AoA)技術により、信号の方向を示すとともに、他の機器や物体の位置と識別の精度はcmレベルに達する。
Galaxy Note20 Ultraに同技術を搭載することで、写真、動画、ファイルの共有が容易になる他、デジタルキーとしてスマートホームと連携して、ハンズフリーの入退場が可能になる。また、NFCベースのモバイル決済、モバイルチケッティングにも対応。実績のあるセキュリティアーキテクチャを搭載し、迅速でセキュアな通信の初期化ができる。
GSMA準拠eSIMソリューションは、本体一体型のためSIMカードの入れ替えが不要。遠隔でSIMのプロビジョニングが可能で、OTAアップデートにも対応する。外部SIMスロットと組み合わせることで、1台の端末で複数の電話番号を保有できる。Galaxy Note20 Ultra全機種にeSIM機能を搭載するが、中国、日本、韓国は対象外だ。
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