スズキは純利益95%減も黒字確保、インド不透明で通期見通し示せず:製造マネジメントニュース
スズキは2020年8月3日、2021年3月期第1四半期(2020年4〜6月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比53.1%減の4253億円、営業利益は同97.9%減の13億円、当期純利益は同95.6%減の18億円で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で大幅な減収減益となったが黒字は確保した。
スズキは2020年8月3日、2021年3月期第1四半期(2020年4〜6月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比53.1%減の4253億円、営業利益は同97.9%減の13億円、当期純利益は同95.6%減の18億円で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で大幅な減収減益となったが黒字は確保した。販売台数は四輪車が各地で減少して前年同期比64.3%減の26.3万台、二輪車は北米や中国で増加したものの、インドや欧州などで減少し同39.8%減の27.4万台となった。
2021年3月期通期の業績見通しについては、主力市場であるインドでCOVID-19の感染が拡大して見通しを合理的に算出するのが困難であることから、引き続き未定とした。
前年同期の営業利益は627億円だった。ここから諸経費や減価償却費の削減、研究開発費の減少などプラス要因が750億円があったが、COVID-19などの影響で1364億円のマイナスとなり、大幅減益となった。2021年3月期第1四半期において、設備投資は前年同期比42.7%減の343億円、研究開発費は同12.2%減の302億円、減価償却費は同22.5%減の303億円だった。
事業別の売上高は、四輪車が前年同期比55.0%減の3675億円、二輪車が同46.8%減の349億円、マリンなどその他が7.7%減の229億円だった。事業別の営業損益がマリンなどその他が43億円の黒字(前年同期比25.9%減)、四輪車がゼロ(同100%減)、二輪車が30億円の赤字(前年同期は23億円の黒字)だった。地域別では、日本とその他地域が黒字、欧州とアジアが赤字となった。
マルチスズキインディアの業績は、売上高が前年同期比80.3%減の368億ルピー(約526億円)、営業損益が165億ルピー(約236億円)の損失、当期純損益が27億ルピー(約38億円)の損失となった。
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