この記事は、2020年6月26日発行の「FAメールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
IoTが示した、カイゼンを罰ゲームにしてきた元凶
日本の製造業の強みといえば「改善活動」をベースにした現場力だといわれていますが、ここ最近、製造現場などをいろいろ取材していて思うのが「現場は相当大変だ」ということです。製品の多様さや複雑さは増す一方で、労働人口減少や高齢化により人手不足や熟練技術者の引退なども進んでいます。日々の業務で精いっぱいで、さらに「改善のノルマ」なども加わるとまさに「猫の手も借りたい」状況だと思います。
そうしたところでちょうど取材させていただいたのが、i Smart Technologiesが2020年6月10日と18日に開催したオンラインセミナー「『カイゼンが楽しく』〜罰ゲームではなくなったホントの話」でした。
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