多様な包装に対応する食品、飲料業界向けリニア搬送システム:FAニュース
ロックウェル・オートメーションは、工作機械や食品、飲料業界向けに、リニア搬送システムの新シリーズ「iTRAK 5730小型リニア搬送システム」を発表した。独立型カートテクノロジーを採用し、多様な包装形態でさまざまな製品を包装できる。
ロックウェル・オートメーションは2020年5月28日、工作機械や食品、飲料業界向けに、リニア搬送システムの新シリーズ「iTRAK 5730小型リニア搬送システム」を発表した。独立型カートテクノロジーを採用し、多様な包装形態でさまざまな製品を包装できる。
iTRAKリニア搬送システムは、ロータリ駆動のチェーンやベルト、ギアを用いない、拡張性に優れたモジュール式システム。直線や曲線状の経路上で複数のムーバを個別に制御できる。
新製品のiTRAK 5730が採用する独立型カートテクノロジーは、磁気による推進力を利用することで、カートを個別に正確かつ素早く制御する。これにより、機械の摩耗を低減し、エネルギー効率の向上に寄与する。また、HMI(Human Machine Interface)のボタンを押すだけで実行できる事前構成済みの動作プロファイルにより、素早いk切り替えにも対応する。
最小ピッチは50mmで、フローラップ、エンドロードカートナ、製袋充填包装機といった主要な包装アプリケーションに適合する。プラントシステムとの統合も容易で、エネルギー利用の最適化、消耗部品のモニタリング、ダウンタイム短縮などに役立つ分析データを提供する。
安全トルクオフ、セーフストップ1、SIL 3、PLe、セーフティーゾーンなど、高い安全性を備える。セーフティーゾーン内でトリップが起きた場合でも、その外で動作を継続するなど、安全性と生産性維持を両立する。
シミュレーションによりスループット(単位時間当たりの処理能力)を計測可能で、ユーザーはデジタルツインを作成して、バーチャル空間でシステムの設計、作動、実演ができる。標準化されたオブジェクト指向のライブラリは、一貫性のあるユーザーエクスペリエンスを生み、製品化までの時間を短縮する。
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