現場視点で進化を続ける「pronoDR」、目指したのは“全ての人が使えるVR”:VRニュース
プロノハーツはオンライン記者説明会を開催し、製造業向けVR(仮想現実)デザインレビューシステムの最新バージョン「pronoDR 3.0」の提供開始を発表した。
プロノハーツは2020年4月24日、オンライン記者説明会を開催し、製造業向けVR(仮想現実)デザインレビューシステムの最新バージョン「pronoDR 3.0」の提供開始を発表した。
最新バージョン(pronoDR 3.0)は「全ての人が使えるVR」をコンセプトに開発が進められ、特に「(1)CADデータ変換の簡便化・高速化」「(2)部品の選択・移動の対応」「(3)表示機能の強化」の3つの機能強化が図られている。
また、今回からサブスクリプション方式での提供を採用し、新規契約の際は年間(48万円[税別])および月間(8万円[同])保守契約「pronoDR Subscription Service」が必要となる(※注1)。併せて、ハードウェアのレンタルサービスも開始する。
※注1:旧バージョンからの利用については、要問い合わせとのことだ。
現場が使ってうれしいものを提供する、pronoDRの開発思想
pronoDRは、製造業のデザインレビューにおいて、VR技術をもっと有効活用してもらいたいとの思いから開発を始めた製品。2016年にバージョン1.0がリリースされ、2年ごとにメジャーバージョンアップが行われてきた。特長は、VRエンジンに「Unity」を採用している点で、CADデータをUnity環境へインポートするシステムを開発し、大規模3Dデータにも対応する。
「これまで現場からのマニアックな要求にも応え、『現場が使ってうれしいもの(機能)』を提供することを心掛けて開発を進めてきた。また、VRエンジンに業界でもメジャーなUnityを採用しており、今後の広がりも十分に期待できる。Unity環境向けにデータ変換する必要はあるが、その手間を差し引いても得られるメリットが大きいと考えている」と、同社 代表取締役社長の藤森匡康氏は述べる。
「pronoDR 3.0」の強化ポイント
今回発表のpronoDR 3.0では、まずCADデータの変換作業を簡便化し、かつ処理を高速化したことで、VRコンテンツの準備作業の効率化を図っている。これまで大規模3Dデータを変換する場合、データ分割などが必要だったが、これが不要となった。変換処理時間については、同社試算によると旧バージョン(バージョン2.0)と比較して約10倍、最大で15倍高速化されたという。
また、部品の選択・移動の対応については、選択部品名の表示をサポートした他、選択した部品の移動、さらにはインポートデータ(アセンブリ)単位での平行移動にも対応し、使い勝手がさらに向上している。
表示機能の強化では、選択した任意の部品を透過表示するガラス表示機能を実装。さらに旧バージョンの一部ユーザー向けに提供していた足跡表示機能を改良し、標準機能とした他、エッジ表示にも対応した。
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