日野が電動車でパートナー戦略拡大、トヨタTRATONに続いてBYDと:電気自動車
比亜迪(BYD)と日野自動車は2020年4月23日、電気自動車(EV)など電動商用車の開発などで協業する戦略的パートナーシップ契約を結んだと発表した。
比亜迪(BYD)と日野自動車は2020年4月23日、電気自動車(EV)など電動商用車の開発などで協業する戦略的パートナーシップ契約を結んだと発表した。顧客のニーズに最適な商品をタイムリーに市場導入していくことを目指す。まずは、個別のEV開発から協業を開始し、EVの普及促進に向けて販売や周辺事業でも協力していく。
BYDの商用車部門は、バスやトラックで幅広いEVのラインアップを展開する。2011年に中国・深圳でEVバスの営業運行を開始して以降、50以上の国と地域の300以上の都市で導入されている。全長10m以上のバスとしての累計販売台数は5万台以上となる。
BYD 副総裁兼商用車部門CEOの王杰氏は、「BYDと日野は、電動商用車の技術革新とグローバルでの普及促進に取り組んでいる。中国と日本の企業が協力することにより、先端技術と確かな実績を生かしてEVを開発し、グローバル規模の普及促進をさらに加速させる」とコメントを発表した。日野自動車 取締役・専務役員の中根健人氏は「BYDのEV開発の実績と、日野の長年のハイブリッド車開発で培ってきた電動化技術と信頼性を融合させ、最適な製品をスピード感をもってマーケットに展開していく」と述べた。
日野自動車は、トヨタ自動車と燃料電池(FC)大型トラックを共同開発する他、Volkswagenグループの商用車ブランドを統括するTRATONとは商用車向けの電動プラットフォームと電動化コンポーネントの一括企画を共同で推進するなど電動車開発のパートナーシップを広げている。
関連記事
- トヨタとFCV、VW傘下のTRATONとは一括企画、日野の商用車電動化に動き
日野自動車とトヨタ自動車は2020年3月23日、燃料電池(FC)大型トラックを共同開発すると発表した。今後、走行実証などを通じて実用化に向けた取り組みを進める。国内での商用車のCO▽▽2▽▽排出量のうち、大型トラックが6割を占めている。大型トラックの環境性能向上は走行中のCO▽▽2▽▽排出量削減に不可欠だ。 - 小型EVバスを1950万円で、BYDが2020年から3種類の日本仕様車を投入
比亜迪(BYD)の日本法人ビーワイディージャパンは2019年3月25日、量産型電気自動車(EV)である小型バス「J6」の予約受付を開始したと発表した。2020年春から納車を行う計画で、2024年までの5年間で1000台の販売を目指す。税別希望小売価格は1950万円。 - 新型コロナ対策でマスクを月3億枚調達、ソフトバンクグループがBYDとの協力で
ソフトバンクグループの孫正義社長兼会長は2020年4月11日、中国の電池および電気自動車(EV)メーカーである比亜迪(BYD)と提携し、国内向けにマスクを月3億枚のマスクを調達することを明らかにした。 - いすゞと日野が開発した国産初のハイブリッド連節バス、そのモノづくり力(前編)
いすゞ自動車と日野自動車は2019年5月27日、両社で共同開発した技術を基にした「エルガデュオ」「日野ブルーリボン ハイブリッド 連節バス」の発売を発表した。本稿ではこれに先立ち、同年5月24日に開催された共同開発技術の発表会の内容を紹介する。 - EV研究開発のトヨタBYD合弁会社、2020年5月から事業開始
トヨタ自動車と比亜迪(BYD)は2020年4月2日、電気自動車(EV)の研究開発を行う合弁会社の登記を完了したと発表した。2020年5月中をめどに事業を開始する。 - BYDとトヨタが中国向けEVを共同開発、2020年代前半に発売
比亜迪(BYD)とトヨタ自動車は2019年7月19日、電気自動車(EV)の共同開発契約を締結したと発表した。2020年代前半にトヨタブランドで中国市場に導入することを目指し、セダンタイプと低床SUVタイプのEVを開発する。その車両に搭載する駆動用バッテリーの開発も進める。 - 北京モーターショーに見る、中国地場自動車メーカー変化の兆し
自動車市場の成長を支えるのは既に成熟し切った日米欧ではなく新興国だ。本連載では、その新興国各国のモーターショーや開催都市の自動車事情を紹介していく。第1回は、世界最大の自動車市場となって久しい中国の首都・北京で開催された「第14回北京モーターショー」のレポートをお送りする。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.