小型EVバスを1950万円で、BYDが2020年から3種類の日本仕様車を投入:電気自動車
比亜迪(BYD)の日本法人ビーワイディージャパンは2019年3月25日、量産型電気自動車(EV)である小型バス「J6」の予約受付を開始したと発表した。2020年春から納車を行う計画で、2024年までの5年間で1000台の販売を目指す。税別希望小売価格は1950万円。
比亜迪(BYD)の日本法人ビーワイディージャパンは2019年3月25日、量産型電気自動車(EV)である小型バス「J6」の予約受付を開始したと発表した。2020年春から納車を行う計画で、2024年までの5年間で1000台の販売を目指す。税別希望小売価格は1950万円。なお、小型ノンステップバスで同等の車両サイズである日野自動車「ポンチョ」が、減税などによる控除前の税別価格で1600万円台となる。
BYDジャパンはこれまで日本国内でEVバスの導入を進めてきたが、量産モデルではなかった。J6はBYDとして初めて開発する日本仕様車となる。小型路線バスのニーズを基にノンステップ仕様で、都市型2パターンと郊外型1パターンを展開するという。それぞれ乗車定員が異なり、都市型は31人と29人、郊外型は25人となっている。
満充電にかかる時間は3時間、走行距離は200kmで、「日本国内の小型EVバスとして最長」(BYDジャパン)。また、部品のモジュール化などにより、メンテナンスの効率も高めた。車両サイズは全長6990×全幅2060×全高3100mmとなる。
小型EVバスについては、医療機関と自宅が離れている高齢者世帯の移動手段や、大型路線バスや鉄道が届かない地域をカバーするための地域交通の細分化でニーズを見込んでいる。BYDジャパンは、J6をベースに自動化やV2H(Vehicle to Home)、V2G(Vehicle to Grid)、V2V(Vehicle to Vehicle)の開発を進め、環境問題や高齢化による課題の解決に取り組むとしている。
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