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欧州の新型コロナ影響は新車生産ロス123万台、サプライヤーも2割の減収か製造マネジメントニュース

欧州自動車工業会(ACEA)は2020年3月31日、自動車業界の雇用における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響について調査結果をまとめた。

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 欧州自動車工業会(ACEA)は2020年3月31日、自動車業界の雇用における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響について調査結果をまとめた。

 英国とEU(欧州連合)では、乗用車および商用車の完成車メーカーに直接雇用されている従業員を対象にしただけでも約111万人が工場の操業停止の影響を受けており、自動車のサプライチェーン全体ではさらに影響が深刻だとみられる。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う工場の操業停止によって、これまでに少なくとも約123万台のロスが発生している。操業停止は平均して16営業日に上り、操業停止期間が延長したり、追加で工場の操業を停止したりすれば、生産ロスは明らかに増加するとしている。国別ではドイツへの影響が最も大きい。これまでの稼働停止期間が18営業日で、生産ロスは約36万台、影響を受けている従業員数は少なくとも56万人に上る。

 EUの自動車産業は、直接雇用で260万人、間接雇用まで含めると全体で1380万人が従事している。自動車メーカーが運営する工場は229カ所に上る。また、自動車産業の収益は、EUに844億ユーロ(約9兆8991億円)の貿易黒字、GDPの7%を生み出している。

 欧州自動車部品工業会(CLEPA)の調査によれば、回答した企業の60%が「20%以上の減収を見込む」と回答。また、95%が政府による財政支援を求めている。回答者の半数以上が、完全な回復までに半年から1年かかると予測している。

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