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機械学習向けハイパーパラメーター自動最適化フレームワークを正式公開:人工知能ニュース
Preferred Networksは、オープンソースソフトウェアの機械学習向けハイパーパラメーター自動最適化フレームワーク「Optuna v1.0」を正式に公開した。
Preferred Networks(PFN)は2020年1月14日、オープンソースソフトウェア(OSS)の機械学習向けハイパーパラメーター自動最適化フレームワーク「Optuna(オプチュナ)」を正式に公開した。このv1.0が初のメジャーバージョンとなる。
機械学習や深層学習において、精度の高い訓練済みモデルを獲得するには、学習率やバッチサイズ、ニューラルネットワークの層数といったハイパーパラメーターの最適化が必要となる。
Optunaは、ハイパーパラメーターの最適化に向け、試行錯誤を自動的に実行し、性能に優れたハイパーパラメーター値を効率的に探索するソフトウェアだ。2018年12月には、β版がOSSとして公開されており、その後、利用者の声を反映したさまざまな機能が追加された。
Optuna v1.0は、β版のコードをほぼ変更せずに動作可能な仕様となっている。PyTorch、TensorFlow、Keras、FastAI、scikit-learn、LightGBM、XGBoostといった機械学習ライブラリに対応し、複数の計算機による並列実行が可能なので、最適化にかかる時間を大幅に短縮する。探索空間はPythonの制御構文で記述可能だ。
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