製造業の営業部門と業務部門を連携、ビジネス可視化ソリューション:製造ITニュース
セールスフォース・ドットコムは、製造業の営業部門と業務部門をつなぎ、市場の状況や需要を可視化して予測精度を高める「Manufacturing Cloud」を発表した。
セールスフォース・ドットコムは2019年9月17日、製造業の営業部門と業務部門をつなぎ、市場の状況や需要を可視化して予測精度を高める「Manufacturing Cloud」を発表した。同年10月から提供を開始する。
Manufacturing Cloudは、ERP(Enterprise Resource Planning)に格納されたデータと受注管理システム、需要予測の統合が可能だ。販売計画に変更が生じた場合、すぐに変更点が反映されるため、アカウントチームは販売計画のライフサイクル全体を信頼できる情報とともに管理し、受注数量や予測に対してのパフォーマンスなどを可視化する。
同製品を用いた取引先ベースの販売予測では、ビジネスの現状と今後の商談を可視化することもできる。営業、財務、業務の各チームは、部門間の垣根を越えて、より正確な予測を作成可能だ。さらにアカウントチームは、顧客のニーズや市場の需要に関する情報を追加して、販売計画と販売予測を共同でリアルタイムに調整し、利益や、収益マージンを容易に予測できるようになる。
また同日、製造業に特化した3つの新製品も発表した。「Einstein Analytics for Manufacturing」は、解約リスクの高い顧客への働きかけなど、顧客との関係強化に有効だ。「Community Cloud for Manufacturing」は、すぐに利用できるテンプレートを用いることで、製造業者とチャネルパートナーの間で販売計画や商談を共有しやすくなる。
「MuleSoft Anypoint Platform」は、データがオンプレミスかクラウドにあるかを問わず、アプリケーションやデバイスのデータを最適化する。さらに、Manufacturing Cloudを他のシステムと接続すれば、全ての販売チャネルについて、ビジネスプロセスを自動化できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- CRMだけではない、“製造業に寄り添う基盤”を目指すセールスフォース
セールスフォース・ドットコムは2019年9月に製造業向けソリューション「Manufacturing Cloud」の提供を開始した。なぜセールスフォース・ドットコムは業種別ソリューションを強化するのか、製造業にとってのメリットは何か、同社 製造業・自動車業界担当バイスプレジデント&チーフソリューションズオフィサーであるアチュート・ジャジュー氏と、同ソリューションのパイロットユーザーであるMipox 代表取締役社長の渡邉淳氏に話を聞いた。 - セールスとサービス、2つのプラットフォームで部門間連携を支援
セールスフォース・ドットコムは、日立ハイテクノロジーズに対して実施した、部門間連携や品質管理システム刷新の支援事例を発表した。セールスとサービス、2つのプラットフォームで部門間の連携が強化され、品質管理情報の共有が可能になる。 - デジタル変革はなぜ必要なのか、次世代製造業に求められる“3つのP”
フランスのDassault Systemes(ダッソー・システムズ)は2019年9月18〜19日、中国の上海で、アジアの製造業に向けたイベント「MANUFACTURING IN THE AGE OF EXPERIENCE」を開催した。本稿では「持続可能性」をキーメッセージとして訴えた基調講演と事例講演の一部、同イベントで実施された一連の製造工程を示したワークショップの様子を紹介する。 - AIやIoTを活用して需給を最適化し、食品ロスを削減
NECとインテージは、多様な業種や業界における製造、物流、販売のバリューチェーン全体で需給を最適化するビジネスにおいて協業する。需要予測の精度向上を図り、過剰な食品生産の防止や食品の廃棄量削減に貢献する。 - 日系製造業を悩ます技術承継問題、必要なのはデジタルデータ化と教育
2017年2月15〜16日に開催された「Manufacturing Japan Summit」では、理想科学工業 開発本部 P&Dセンター所長付池上哲司氏が登壇。「技術資産の活用を妨げている真因と解決のポイント」をテーマに技術承継の在り方について講演した。 - 化粧品大手が需要予測から在庫補充計画までを管理する計画システム導入
新日鉄住金ソリューションズとJDAソフトウェア・ジャパンは、需要予測から出荷計画、在庫計画、補充計画までを一貫して支援する国内向けPSI計画システムを資生堂が導入したと発表した。